昇陽高等学校の偏差値は？特徴・評判・難易度まとめ

昇陽高等学校は、大阪市此花区にある私立の高等学校です。

1924年に淀之水女学校として開校しました。
その後、第二次大阪大空襲で校舎が全焼し、1949年に現在地に校舎が移転されています。
2009年には中学校が開校。そして、2010年に高等学校が男女共学化しました。
また、2008年に閉校した大阪府立城山高等学校の跡地を、2016年より城山キャンパスとして活用しています。

7つのコースに分かれている普通科と、大阪府内の高等学校でも数少ない福祉科が設置されています。

今回は、昇陽高等学校の特徴・偏差値・部活・進路実績・口コミなどをご紹介します！

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昇陽高等学校の基本情報

引用：昇陽高等学校公式HPより

出典：昇陽高等学校 アクセス

昇陽高等学校は長い歴史を持ち、2024年には創立100周年を迎えます。

「清純」「質実」という校訓のもと、1人ひとりが自立して社会に貢献できる人材を育成しています。
さまざな学習を中心として、実技、実習、資格や検定の取得、部活動や学校行事などの多彩なプログラムの中で、個々の“本気”を引き出していきます。

随時、キャンパスの整備、ICTの活用、情報技術の施設や機器の導入などを行っており、変革し多様化する社会にも柔軟に対応し続けています。

著名な出身者として、『ジョゼと虎と魚たち』などの著者として有名な作家の田辺聖子さんや、姉妹漫才師の海原やすよ・ともこのお二人、東京五輪金メダリストで現在も活躍中の卓球選手・伊藤美誠さんなどがいます。

かつては女子校だったこともあり、多くの女性が社会で活躍しているようです。

昇陽高等学校の特徴

では、昇陽高等学校の特徴を詳しく見ていきましょう。
今回は3つの大きな特徴をご紹介します。

自習用ブース「昇陽塾」

昇陽高等学校には、昇陽塾という名前の自習用ブースが設けられています。
学校に自習専用室が完備されているところは、あまり多くはないでしょう。

昇陽塾は放課後に利用できます。
自学自習を基本としながらも、昇陽高等学校の教員が監督として付き添ってくれるため、不明な点はいつでも質問することが可能です。

机はパーテーションで区切られているため、コロナ禍においても安心して自学自習に集中する環境と言えるでしょう。

また、以前よりもブースが拡大リニューアルされたため、より多くの生徒が利用できるようになりました。

教員は受験指導・スポーツ指導のプロフェッショナル

昇陽高等学校は、受験指導、スポーツ指導に経験豊富な教員を招き、日々の指導にあたっています。

受験指導においては、基礎学力の養成や入試問題対策などで着実に学力を上げ、希望の進路を実現に導きます。
スポーツ指導においても、技術力を高め人格を形成するような指導がなされています。

また、進路指導も綿密に行っています。
講習や昇陽塾を筆頭に、8つのコースすべてで個別の進路指導を実施。
個々の希望や適性に合わせ、今するべき指標を具体的に設定し、進捗を見守りながら指導して、夢を形にするサポートを行っています。

進学希望者も就職希望者も、丁寧な進路サポートがあれば、安心できますね。

最先端の充実した施設・設備

昇陽高等学校の施設や設備は非常に充実した内容となっています。

学習面においては、先ほどご紹介した昇陽塾をはじめ、ロボット製作・プログラミング講習などで使用できるワークスペースがIT教室に設置されています。
生徒には1人1台ノートパソコン（Chromebook）が渡され、Google Classroomでのオンライン授業や小テストの配信を行い、効率的に勉強を進めることができます。

城山キャンパスに設置された広大な人工芝のグラウンドも魅力的です。
敷地面積は7000㎡を誇り、周辺も美しい緑に囲まれているため、運動に最適な環境で体育の授業や部活動に励んでいます。

その他、製菓実習室にはプロ仕様のオーブンや製菓専用の実習台などのハイレベルな設備があり、3つの浴槽を備えた入浴介護実習室は介護福祉士の試験会場としても使用されています。
実際の場と同じ住環境で在宅介護の実習ができる和室も昇陽高等学校ならではの設備です。

昇陽高等学校の学科・コース

昇陽高等学校には普通科に7コース、福祉科に1コースが設置されています。
それぞれのコースの特徴を見ていきましょう。

特進コース

普通科に設置されている特進コースでは、最大週37時間の授業時間数で難関大合格を目指します。

独自のカリキュラムと受験を知り尽くした教師陣による指導を受けることができます。
通常授業のほか、放課後の「昇陽塾」での特別講習、土曜日の午前中に行われる補講、習熟度別のクラス編成で個々の学力を伸ばすなど、独自のカリキュラムを組んでいます。

長期休暇中には校内で講習を実施したり、外部の施設で「勉強合宿」も行います。
違う環境の中で、自分の勉強の進度を知り、周囲と切磋琢磨して意欲的に勉強に取り組むことが可能です。

進学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲコース

普通科に設置されている進学I・II・IIIコースでは、1人ひとりの適正に応じた志望校合格を目指します。

各コースに週32～37時間の授業時間が設けられています。
放課後には、進学Ⅰコースは補習授業を受講、進学Ⅱコースは部活動に集中してスキルを磨き、進学Ⅲコースは部活動の日程に合わせ学習プランを立てます。
個々の希望に応じた柔軟なカリキュラム設定になっています。

進学Ⅰ・Ⅲコースは土曜日午前中の全員参加の講習、長期休暇の勉強合宿に参加し、部活動と学力向上の両立を目指します。
進学Ⅱコースはこれらの時間を学力育成とともに競技の技能を高める時間に充て、アスリート進学を目指します。

看護・医療系進学コース

普通科に設置されている看護・医療系進学コースでは、学力や技能を養成し看護・医療系大学への合格を目指します。

1年次から放課後学習、土曜日、長期休暇中の進学講習で看護・医療系大学進学に必要な基礎力を育成し、受験に対応する学力を身につけます。
小論文・面接の指導にも力を入れるなど入試対策は万全です。

建学の精神である「奉仕のこころ」を育み、医療に携わる者としての人間性を養い、看護の現場で必要とされる人材を育成しています。
資格取得を推進し、「介護職員初任者研修」を希望する生徒へのサポートも行います。

校内や病院などで看護・医療体験を実施し、現場でチーム医療について学び、体感していきます。
また、「終末期医療について」の講話を通して、医療人としての倫理観や使命感を学ぶ、心の教育の機会も設けられています。

保育教育コース

普通科に設置されている保育教育コースでは、実技や実習を通して保育・教育系大学への進学を目指します。

認定こども園で働くことができる「幼保2免許」を取得可能な教育系大学進学を目標にしたカリキュラムが組まれています。
英語の授業はネイティブスピーカーにより行うなど、基礎学力をしっかりと身につけ、進学をサポートします。

幼児教育概論（制度や内容）や幼児教育各論（造形教育や発達心理学）など、幼児教育に関する体系的講義を大学の先生が行う高大連携プログラムを実施。
より専門的な知識を得られるだけでなく、学習意欲を高めることができます。

幼児教育に必須となっているピアノレッスンもあります。
経験ゼロの初心者でも専用のピアノ教室で専任講師が基礎から丁寧にレッスンを行い、年に1度の校内発表会で成果を見せます。
モチベーションを上げつつ、自信をつける取り組みとなっています。

ITフロンティアコース

普通科に設置されているITフロンティアコースでは、ITスキルを習得し、さまざまな分野で活躍する人材を育成しています。

ワークショップスペースを備えたIT教室に1人1台のハイスペックなデスクトップパソコンを設置。
動画制作に使用するドローン、ロボット製作用のレゴ社マインドストーム、プロジェクターなど最新鋭の設備で ITの先端技術を習得できます。

大学の情報系学部、情報系専門学校への進学に対応するカリキュラムを編成。
情報系学部に在籍する大学生から話を聞いたり、オンラインで大学説明会を開催したりして、進学への意識を高める取り組みをしています。

ITパスポート、ドローン検定などに対応した授業や実習が充実しており、数学検定や英語検定など一般教養分野の資格取得も推進しています。
コンテストへの応募なども視野に入れ、学んだことを形として残す取り組みが進められています。

ビジネス/公務員チャレンジコース

普通科に設置されているビジネス/公務員チャレンジコースでは、知識やスキルを効率よく習得し、ビジネスパーソンや公務員への内定、合格を現実にします。

【ビジネスコース】
ビジネス用ソフトMicrosoft Office（Word、Excelなど）を使い、書類作成力、データ分析力を身につけMOSなど資格も取得。
簿記など商業科目で次世代を担うビジネスパーソンを育成、また経済・経営系学部の進学も視野に入れて学びます。

「マナー検定」をはじめとする資格取得を目指し、一定期間に企業で体験するインターンシップなどで職業観の形成を図ります。
これらの社会を身近に感じるプログラムを通し即戦力として働くための基礎を身につけることができます。

【公務員チャレンジコース】
SPI対策、エントリーシートの書き方、作文・小論文対策、面接指導など合格するための必須事項を習得。
官公庁訪問や企業での職場体験を通して仕事への意識を高めます。
平日・土曜日に公務員試験の分野別対策講習が実施されます。

身だしなみ、挨拶、言葉遣い、お茶出しなどを学ぶことで社会人としての意識を育てます。
面接時に大切な要素が含まれている「マナー検定」は全員が受検。
公務員試験の面接時に高い評価を得られるふるまいを学ぶことができます。

パティシエコース

普通科に設置されているパティシエコースでは、基礎から難度の高い技術まで丁寧に指導し、即戦力として活躍できるパティシエを養成しています。

プロ仕様のオーブン、製菓専用の実習台などハイレベルな設備を使って製菓製作実習を行います。
指導経験豊富な講師陣が、1人ひとりをキメ細かく指導。
焼き菓子から始め、難度の高いお菓子までをマスターすることができます。

就職、進学に有利な厚生労働省認定の国家資格「製菓衛生師」の受験資格が取得できます。
希望者は製菓専門学校と提携した通信教育プログラムが受講でき、昇陽高等学校の教諭が定期的に補講を実施し受験をサポートします。

過去には、大阪市内の百貨店に期間限定で出店し、タルトなどを販売。
商品開発から製造、販売まで行い、短時間でお菓子を完売させ手応えを感じました。
また、自治体と協同で野菜を使ったお菓子を製作するなど、実践の場での経験を大切にしています。

福祉コース

福祉科に設置されている福祉コースでは、充実した設備での講習により、最短で介護福祉士の国家資格を取得することができます。

在学中に介護福祉士国家試験の受験資格を取得。
3年次には介護福祉士国家試験（筆記試験）に挑戦し、合格すれば卒業後すぐの4月から現場で働くことができます。
介護福祉士からさらに社会福祉士などへとキャリアアップすることも可能です。

実習は現場を経験した教員により1年次から段階的にスタート。
介護福祉士の試験会場としても使用される充実した実習施設で行います。

2022年度に「福祉系高等学校修学資金貸付事業」が発足しました。
3年間で最大44万円が貸付され、卒業後3年間、介護分野で勤務した場合は返済が全額免除されます。
大学進学後に働いても同様に免除されます。

昇陽高等学校の偏差値・難易度

2021年度にコースが再編されたため、現在設置されているコースにおける偏差値は判明していません。
そのため今回は、以前までのコースにおける偏差値を上記の表にまとめました。

コースごとでの偏差値の差は、あまり見られませんでした。
昇陽高等学校の偏差値は、大阪府内の高校534件中415位、大阪府内の私立高校323件中260位となります。

難易度としては比較的易しめとなっているため、将来のビジョンや目標がしっかりしている人には特におすすめの高校ではないでしょうか。

昇陽高等学校の部活

昇陽高等学校には、14の運動部と10の文化部、そして同好会が1つありました。

アスリート進学を目指せるコースが設置されているだけあり、設備は充実し、活動も熱心に行われています。

中でも、女子ソフトテニス部は全国大会優勝経験が15回もある強豪チームです。
卒業生に伊藤美誠選手がいるということもあり、卓球部も強豪で全国大会出場経験が豊富です。

昇陽高等学校の進路実績

昇陽高等学校の卒業生はどのような進路を歩んでいるのでしょうか？
公式HP上に公開されていた、過去3年間の進路実績をご紹介します。

昇陽高等学校には、生徒1人ひとりの目標に合わせたさまざまなコースが用意されているため、進学先・就職先も多岐にわたっています。

明治大学や関西大学などの難関私立大学から、短大、さまざまな分野の専門学校。
就職先としても大阪市の公務員をはじめ、全国展開する有名企業に多数の卒業生が就職しています。

希望の進路に合わせた指導が受けられ、目標実現に向けた充実のサポートが受けられるでしょう。

昇陽高等学校の口コミ・評判

最後に、昇陽高等学校に寄せられている口コミを見ていきましょう。
今回は、「校則」「進学実績」「施設・設備」についての口コミをご紹介します。

校則についての口コミ

結構厳しい方だと思います！携帯は正門で切らないといけません！授業中になったら没収する先生もおりますが、放っておく先生がほとんどです！ バイトもしてはいけません！ですが先生によってはしろという先生もいます！
引用：みんなの高校情報

口コミでは厳しい事を書かれているが、他の学校のでも同じように書かれています。おそらく子供達が書いているのでしょう。 こちらの校則はいたって普通だと思います。 どこの学校もピアス、染色、巻き髪など無理でしょう。 親としては当たり前だと思います。
引用：みんなの高校情報

はじめは携帯禁止で没収、または停学って形で厳しすぎやろ！って思ってましたが、ほかの公立でも似たような校則のところもあるし、私立ではまだマシな方かなって思いましたね笑
引用：みんなの高校情報

校則については、「厳しい」という声が多く見られましたが、「私立の中では易しめ」とする声もいくつか見られました。

特に携帯電話に関しては厳しい規則が設けられているようです。

ですが、保護者の方にとっては、学校生活を送る上で当たり前の校則だという認識でした。

進学実績についての口コミ

辻調と繋がってるので飲食系は本当に強いです！！オススメ
引用：みんなの高校情報

そこは自分のやる気次第かな。 授業真面目に受けてない子もいっぱいいるしちゃんと先生の話聞いて勉強してる子もいるし自分のやる気次第で進学できるか就職するかは変わってくると思う。
引用：みんなの高校情報

夢は叶うものではなくて、叶えるものだなんだとかんじた
引用：みんなの高校情報

進学実績については、専門性の高いコースではかなり進学がしやすいようでした。

ですが、それ以外のコースでは高偏差値の大学への進学に苦心している生徒も多いようです。

何事も結局は自分の努力次第なので、教師陣のサポートを受けつつ、目標の進路実現に向けた学習をする必要があります。

施設・設備についての口コミ

初芝グラウンドやパティシエの調理室など力入れてると思います。 欲を言えばもう少し校内の基礎的な設備にも力を入れてほしい。
引用：みんなの高校情報

新しい校舎はすごく綺麗です。 教室もトイレも綺麗ですので そこは私立ならではかなと思います。
引用：みんなの高校情報

施設が整っていても、使う能力をもっと養う学校になってほしい。
引用：みんなの高校情報

施設・設備については、私立高校なだけあって全体的に綺麗に保たれているようです。

調理実習室や介護実習室など、専門教育を行う施設は特に充実の内容です。

せっかく綺麗で整った設備なのに、うまく活かしきれていないという声も中にはありました。

昇陽高等学校のまとめ

今回は、大阪市此花区の私立高校、昇陽高等学校について詳しくご紹介してきました。

昇陽高等学校は…

以上のような特徴を持つ中高一貫校でした！

ちなみに、校歌の曲名は「Dream For Ever」で、“浪花のモーツァルト”の異名で知られるキダ・タローさんが作曲を担当しています。
校歌には珍しい英語のタイトルであり、歌詞にも英語がを取り入れられ、リズミカルな曲になっています。

この記事を見て昇陽高等学校のことが気になった方は、体験入学や入試説明会に足を運んでみてはいかがでしょうか？