福井大学医学部の特徴とは?北陸地方・国立総合大医学部の実態!

福井大学医学部の特徴とは?北陸地方・国立総合大医学部の実態!

2019福井大学医学部医学科の偏差値

  • A判定偏差値:72
  • C判定偏差値:68
  • 出典:東進

    福井大学は福井県福井市に位置する総合大学です。

    その医学部は、元々は福井医科大学という医科単科大学でしたが、2003年の統合によって、福井大学医学部となりました。

    最近まで医科単科大学であったため、総合大学としての特徴はあまり無く、入学試験でも単科大学特有の問題が出題されるようです。

    それではその実態はどのようなものなのでしょうか。

    今回は、福井大学医学部の概要と、福井大学に特徴的な2つの事項を取り上げて、その評判などを分析していきます。

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    福井大学医学部はどんなところ?

    福井

    2019福井大学医学部の学費・授業料

  • 入学金:282,000円
  • 授業料(年間):535,800円
  • 授業料(合計):3,214,800円
  • 石川県・福井県・富山県・新潟県の北陸4県には、それぞれ1つの国立大学と、私立の金沢医科大学があります。

    このエリアは面積比で考えると医学部の数はそこまで多くありませんが、地方という特性上からか、倍率は毎年4~6枚程度に落ち着いています。

    受験生からの評判は高くもなく、低くもなくといったところでしょうか。

    その中で福井大学医学部はどのような立ち位置にあるのでしょうか。

    入試偏差値や国家試験の成績などから大学の実態を分析し、さらに学生生活の実情についても見ていきたいと思います。

    入試偏差値は下位クラス、国家試験成績は振るわず

    福井大学医学部の入試時点偏差値は66.0、と全医学部82校中51位となっています。

    この偏差値は地方国立医学部の中では下位クラスの偏差値です。

    大学HPに掲載されている卒業生の就職先リストから推測すると、北陸・中部地方出身の生徒で、高校での偏差値が中間層の人が集まっているのではないかと考えられます。

    一方、福井大学医学部の国家試験合格率を見ると現役浪人を合わせて82%・全医学部80校中76位現役のみでは91.4%となっています。

    現役浪人どちらにしても、入試偏差値から考えると、全医学部の中ではかなり下位の成績となっています。

    進級判定は厳しいという評判でしたが、平成24年度入学者(修業年限6年で平成30年度卒業者)のストレート卒業率を見ると、90%*となっています。

    この数字からはそれほど進級が厳しい大学であるとは言えません。

    国家試験の成績が低いと進級が厳しくなるのが医学部の定説ですが、福井大学は「教員が学生の面倒をしつこく見る」というよりは、「学生の自主的な学びに任せる」というスタンスなのかもしれません。どちらの校風が合っているかは人それぞれでしょうから、この辺りの情報についても受験校を決める時の材料にしてみると良いでしょう。

    出典:文部科学省HPより

    車社会の福井大学医学部!自動車は生活必需品の1つ

    福井大学医学部は松岡キャンパスにあります。福井駅までバスで30分以上と、交通の便は非常に悪い立地です。

    しかしながら、福井ー名古屋間と福井ー大阪間はJRでそれぞれ2時間弱と、近畿・中部地方からの学生も受験しやすい場所ではあります。

    福井大学医学部の学生は大学周辺のアパートで生活するのが基本であり、大学周辺は買い物施設などもほとんど無いため、ほとんどの学生が1年次の間に自家用車を手に入れるようです。

    地方大学医学部では、学生のうちから自動車を一人1台持っているのが普通、という風潮がありますが、大学の立地によっては生活機能が集中している場所もあるため、自動車が必要ない場合もあります。

    どの大学に行くかによって、必要な出費が大きく変わるところですので、事前に立地を調べておくことは重要です。

    福井大学・2つの特徴とは

    図書館

    医学部では、どの大学も同じカリキュラムをこなすことが求められるため、大学独自の科目が設定されることは稀であり、選択できる授業はほとんど無いのが現状です。

    また、医学という科学分野の特性上、研究室で扱うテーマも似たものになります。

    そのような中でも、大学ごとに学習環境や力を入れていることなどに特色があり、それによって評判は変わってきます。

    福井大学医学部の2つの特徴について見ていきましょう。

    特徴1:図書館は24時間利用可能!試験前は医学部生が深夜まで勉強

    福井大学の特徴の1つは、図書館の利用が24時間可能であるという点です。

    他の大学でも、私立大学では図書館利用が24時間のところは多くありますが、国立大学では意外と少なく、自習環境には大学によってかなりのバラつきがあります。

    試験スケジュールの組み方は大学によって多様ですが、いずれにしても試験直前に詰め込んで勉強をしなければならないのは変わりません。

    学生はそれぞれに工夫して、長時間の勉強に集中できるように勉強場所を変えたりするのですが、地方大学医学部であればあるほど、長居出来るカフェや公共の勉強スペースなどが少ないため、選択肢は家か大学の二択になります。

    地方大学医学部に進学を考えている人は特に、大学の自習環境はチェックしておいた方が良いでしょう。

    もちろん、自宅で集中して勉強出来る環境を整えるのが一番です。

    福井大学医学部では、図書館の他にも数人で集まって勉強会などが出来るスペースもあり、グループ学習にも適した環境が用意されています。

    「大学に入ってまでグループで?」と思われるかもしれませんが、医学部の勉強においては「みんなと同じように、同じことを最低限こなす」ことが最重要事項です。国家試験などは特に、「独りよがり」な勉強にならないことが大切です。

    福井大学の学習環境は、医学部生のニーズをよく反映しており、良い環境だと思います。

    特徴2:画像医学教育が充実!

    福井大学医学部のもう1つの特徴は、画像医学教育の充実です。

    医学部では様々な画像を利用して、ミクロからマクロまで、人体の構造や疾患について学びます。画像を読み取る(これを「読影」と言います)力は必須です。

    学部の間だけでなく臨床現場でも、CTやMRI、PETなどの画像を利用します。

    画像を読み取る力は日々の診断に欠かせません。近年、AIの機械学習の精度向上によってこれからの画像診断は全てコンピュータ任せになる、という人もいますが、まだまだ医療における画像の読影技術は必要とされています。

    福井大学では先進的な臨床画像や分子イメージング画像などを駆使して、学部生の間からこれらを活用できる人材の育成に尽力しています。

    福井大学医学部で充実した6年間を

    ゆったり

    福井大学医学部は、立地などの条件がマッチしない人も多いかもしれませんが、前期の入試偏差値はそこまで高くなく、入学後も進級判定は緩めな大学です。

    学習環境も整っており、学生からの評判も良く、地方の静謐な環境で勉強に集中したい、という人にとっては良い環境なのではないかと思います。

    特に、近畿・中部地方の人にとっては、受験する際にも負担にならない距離ですので、受験校のリストに加えてみても良いのではないでしょうか。

     

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