尾道市立大学の各学部の偏差値や難易度は？就職状況などもご紹介！

尾道市立大学は、広島県尾道市の豊かな自然の中にキャンパスを構える公立大学です。
1946年設置の尾道市立女子専門学校を前身とし、2001年に4年制の尾道大学として開学しました。

「知と美」の探求と創造という理念のもと、経済情報学部と芸術文化学部という性質が大きく異なる2学部を擁し、その教育を通じて地域の学術・文化両面の向上に貢献しています。

今回は、そんな尾道市立大学について詳しくご紹介していきたいと思います。
偏差値や難易度といった受験関連情報から、大学・学部の特徴や就職状況といった学生生活に関する情報まで網羅していますので、尾道市立大学に興味をお持ちの方はぜひ最後までご覧ください。

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尾道市立大学の基本情報

出典：パスナビ

尾道市立大学の特徴

まずは、尾道市立大学がどのような大学かを見ていきましょう。

尾道市立大学は次のような特徴を持つ大学です。

• 経済と芸術を学べる大学
• 少人数制によるきめ細やかな教育
• チューター制度で大学生活をサポート

特徴1：経済と芸術を学べる大学

尾道市立大学は、経済について学べる経済情報学部と芸術文化の専門知識を習得できる芸術文化学部という、性質が大きく異なる2学部で構成されている非常にユニークな大学です。

この独特な学部構成には、実は尾道市の特性が反映されています。
尾道市はかつて海運物流により繫栄し、古くから瀬戸内の経済の要として発展してきましたが、同時に、その美しい風景が多くの芸術文化・作品を生み出してきたことでも知られています。

そんな尾道市の特徴を取り込み、「知と美」を共に探求・創造することを理念に設立されたのが、この尾道市立大学なのです。

そんな尾道の豊かな自然に囲まれたキャンパスは、山の上にあるため少々通学が大変との声も聞こえますが、美しい風景を眺めながらきれいで充実した施設でのびのびと学べるという、学業に励むには理想的な環境です。

特徴2：少人数制によるきめ細やかな教育

尾道市立大学の特徴のひとつに、徹底した少人数教育というものが挙げられます。

尾道市立大学の定員は経済情報学部で200名、芸術文化学部で100名と1学年300名程度の小規模大学です。
一方2021年時点での教員数は65名で、平均すると学生5名につき教員1名と、学生数に対して教員数がかなり多い印象を受けます。

この特色を活かし、尾道市立大学では学生主体の学びを重視した少人数教育を徹底しています。
学生の理解度に応じたきめ細やかな授業や、議論が活発に行われるゼミの中で、学生が受け身になることなく積極的に発信していくことで、主体的に学びを深めることができる大学なのです。

特徴3：チューター制度で大学生活をサポート

尾道市立大学にはチューター（指導教員）制度が設けられています。

チューター制度とは、指導教員を中心に少人数の学生グループを形成し、指導教員が担当グループの学生の様々な相談に応じるという制度です。
学生が健やかに有意義な大学生活を送れるようサポートする目的で設けられています。

チューターが応じてくれる相談は履修計画や学習方法についてなどの修学上の問題に限らず、学生生活を送るうえで生じる人間関係や経済的問題、急病・事故に関する対応など、その内容は多岐にわたります。

特定の指導者が設定されることで相談しやすくなるメリットがある他、同グループの学生同士で交流し親睦を深めあうことができるという点も、中学や高校と異なりともすれば孤立しがちな学生生活の助けになることでしょう。

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尾道市立大学の偏差値・難易度

続いて、尾道市立大学の一般選抜における偏差値や合格難易度などを、学部・学科別にご紹介していきます。

先にご紹介した通り尾道市立大学の学部は2学部に分かれており、うち芸術文化学部はさらに2学科に分かれています。
募集は学科単位で行われます。

偏差値

尾道市立大学一般選抜の、学部・学科別偏差値および共通テスト得点率は、下記の表の通りです。

出典：パスナビ

合格難易度

試験日程などで多少の差はあるものの、偏差値および共通テスト得点率に学部・学科間での大きな開きはなく、いずれの学部・学科も平均的な難易度におさまっています。

しかし、実質倍率は学科による差が出ています。
経済情報学部の2021年一般入試倍率が2.3倍なのに対し、芸術文化学部の倍率は全体で3.5倍でした。
特に日本文学科の倍率が高く、前期日程で3.6倍、募集の少ない後期は5.2倍に及んでいます。

もともと芸術文化学部は経済情報学部に比べ募集人数が少ないため、倍率が高くなる傾向にあります。
芸術文化学部を志望している人は特に、早い段階から対策を講じておくといいでしょう。

尾道市立大学の学部情報

尾道市立大学には経済情報学部と芸術文化学部が設けられており、うち経済情報学部の学科は経済情報学科のみですが、芸術文化学部は日本文学科と美術学科の2学科に分かれ、2学部3学科で構成されています。

以下で尾道市立大学が擁する各学部・学科について詳しくご紹介していきます。

経済情報学部・経済情報学科

尾道市立大学の経済情報学部・経済情報学科では、経済・経営・情報の3分野をマルチに学べます。

経済学だけでなく経営学や法学といった社会科学を学んだうえで、コンピュータを用いた情報の集積・解析手法を習得し、社会が抱える複雑な課題を総合的に解決する策を編み出す能力を育むことが目標です。

入学後、まずは3分野の基礎を幅広くバランスよく学びます。
その後経済・経営・情報の3コースの中から各々が希望コースを選択し、より専門的な学びを深めていくことになります。

各コースで学べる内容を、以下に簡単にまとめます。

経済コース

経済にまつわる各種制度や政策、日本および世界の経済史、世界情勢などを学ぶと共に、経済問題を客観的に検証するための統計的分析手段として、基礎的な情報処理についても学習します。

経営コース

経営戦略や経営組織、マーケティング理論・方法論および経営分析、財務・税務管理、現場管理の実務、経営学の史的展開などを体系的に学び、ビジネス上の諸問題を整理・分析・解決できる知識とスキルを身につけます。

情報コース

情報処理、プログラミングやネットワーク科学、情報システム設計といった情報分野から、経済経営と情報分野が重なる領域として経営シミュレーションや経営情報論・経済情報論などを学ぶことで、経済や経営に精通したIT技術者・コンサルタントを育成します。

芸術文化学部・日本文学科

芸術文化学部の日本文学科は、日本文学や日本語の歴史を学び研究しながら専門的な知識・能力を習得することで、日本語・日本文学の研究者や教育者を育成することを目的とした学科です。

古典文学、近現代文学、日本語学をはじめ、中国文学、欧米文学といった文学・言語学の領域を幅広く学ぶとともに、民俗学、文芸創作、国語教育学についても学ぶことができます。

日本文学科の特徴としては、卒業論文に代わり「卒業制作（文芸創作）」を選択できることが挙げられます。
さらには現役ミステリ作家の教授が文芸創作の指導にあたる授業もあることから、在学中に執筆活動に励む学生も少なくありません。

文学について研究したい人はもちろん、自ら創作することに興味がある人にもおすすめの学科です。

なお卒業後の進路としては、大学院などへの進学の他、教育関係やメディア関係、情報通信業やサービス業、公務員など、幅広い分野での活躍が期待されています。

芸術文化学部・美術学科

芸術文化学部の美術学科は、美術における専門家として、造形活動を通じて地域社会の文化や芸術に寄与する人材を育成する学科です。

デッサンや彫刻の実習をはじめ、日本画や油画、デザインの基礎を一通り体験した後、2年次より希望に応じて日本画・油画・デザインの3コースに分かれ、それぞれの分野のより専門的な知識及び技術を身につけていくことになります。

美術学科の特徴は、なんといってもその充実した制作環境にあります。
先述の3分野それぞれに適したアトリエが用意されている他、8種類もの各種工房施設を有しており、それぞれの素材について専門的な技術を学ぶとともにじっくりと制作に打ち込むことができるのです。

現在美術学科が有する工房施設は以下の通りです。

CG／写真／彫刻／金工／木工／塗装／セラミック／版画

自主制作の際には専門や所属コースを問わずこれらの工房施設を活用でき、幅広く多様な制作が可能となっています。

なお、美術学科では学部4年間での学びの集大成となる卒業制作展が毎年開催されています。
卒業制作展は尾道市立美術館を中心にサテライトスタジオや市街地で開催され、展示の計画から広報、運営、次年度への引継ぎといった一連の活動も全て学生たちで担っています。

尾道市立大学の就職状況

尾道市立大学の2020年度卒業生の就職率は91.9％で、学科別に見ると経済情報学科が97.0％、日本文学科が85.4％、美術学科が72.5％でした。
なお2019年度卒業生の就職率は全学科で90％を超えています。

以下、尾道市立大学卒業生の過去3年間における主な就職先を、学科別・業種別に表にまとめました。

経済情報学部・経済情報学科の主な就職先

出典：尾道市立大学　主な就職先　経済情報学部

芸術文化学部・日本文学科の主な就職先

出典：尾道市立大学　主な就職先　芸術文化学部

芸術文化学部・美術学科の主な就職先

出典：尾道市立大学　主な就職先　芸術文化学部

山口学芸大学の各学部の偏差値や難易度まとめ

以上、尾道市立大学についてご紹介しました。

尾道市立大学は……

• 偏差値は45.0～52.5。標準的な難易度だが少人数学科は特に倍率が高くなりがちのため注意が必要
• 徹底した少人数教育で、きめ細やかかつユニークな授業が受けられる
• 学業面だけでなく、学生生活全般の相談にも乗ってもらえる

この記事でさらに尾道市立大学への興味が湧いたという方は、ぜひオンラインオープンキャンパスへもアクセスしてみてください。
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