巷でしばしば「医学部受験は東大や京大よりも難しい」と言われているのを耳にしたことがある人は多いと思います。
これは本当なのでしょうか。
医学部受験を難しくしている要因は多岐に渡りますが大きく分けて3つ挙げられます。
今回の記事ではこれらの理由にスポットライトを当てて医学部受験がなぜ難しいかについて検討していきたいと思います。
医学部受験生のみなさんはこれから自分が受ける学部がどの類の難しさを有しているのかをしっかりと理解して対策していきましょう。
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医学部受験のプロセス、どのような過程で医学部に入るの?
医学部受験の難しさを検討していく前に医学部に入学するまでのプロセスを私立と国立の医学部にわけておさらいしていきましょう。
道のりを整理することでどこが難しい段階であるのかが見えてくると思います。
国立はまずセンター試験!私立は入学試験が複数回ある!
国立の医学部受験生の最初にして大きな難関はいわずもがなセンター試験です。
センター試験の結果を踏まえて出願する大学を検討していくことになります。
その一か月ほど後に各大学で個別選抜試験を受け(面接も含む)合否が決まります。
私立の医学部受験の場合はセンター利用入試などを覗いて一般入試では個別試験だけになります。
ただし私立の医学部は倍率が非常に高いため三次試験にまでもつれ込むこともあるようですので”国立より簡単”とは一概にいうことはできません。
なお、東京大学や京都大学の一般学部(非医学部)の場合は国立大学医学部と同様にセンター試験及び個別試験での総合点で合否が決まります。
受験で言う「難しい」の定義
東大や京大は難しい、医学部は難しい…と話題にするにあたって、その「難しい」の定義をしっかりとしておきたいと思います。
受験の難しさには大きく分けていくつか種類があると思います。
それは問題が難しいということ、受験者のレベルが高いということ、実質倍率が高いということ、そして合格最低点が高いということです。一般には問題が難しい、ということが受験でいう難しいと同義のように考えられていますが、問題が難しくても受験者層のレベルが低い場合や、半分の正答率で合格できるような場合にはその試験は難しいとはいえません。
特に医学部受験でいう難しさとは先に挙げた四つの理由のうち問題が難しいこと以外の三つの要因に由来しています。
詳細は次の章で詳しく説明しますのでこの段階では
「難しい」にも種類がいくつかある、ということを押さえておいてください。
医学部受験が難しい三大理由とは?
さて、医学部受験のプロセス、受験界隈でいう「難しい」の紹介をしたのでいよいよ
医学部受験がなぜ東大や京大なみに(場合によってはそれ以上に)難しいのかを議論していきたいと思います。
さきに三大理由を発表しておくと先ほど述べた難しさの種類のうち
受験者のレベルが高いこと実質倍率が高いこと、そして合格最低点が高いということです。
これらの理由について掘り下げていきたいと思います。
医学部受験は問題そのものが難しいわけではない!
意外に思われるかもしれませんが旧帝大や慶応大学などの上位医学部を除いて、問題の難易度自体はそれほど問題ではありません。
多くの医学部の試験問題は他学部と共通であることが多く、医学部受験生に問題を合わせると他の学部の入試が大変なことになってしまいます。
従って、問題は一般学部に合わせることが大半であり、医学部受験生から見ると冷や汗をかくほどの問題はほとんど皆無といっていいでしょう。
医学部受験が難しいのは倍率と合格最低点が高いことが主な要因である!
それでは医学部受験を難しいものにしているのは何でしょうか?
それは圧倒的な高倍率の試験であるということと、合格最低点が他学部と比較して突出して高いことです。
国立大学の医学部では地域差はあるものの基本的に倍率は4~10倍です。
私立の医学部の場合は数十倍になることもざらにあります。
一般の学部と比較してかなり高く、今の根強い医学部人気を象徴していますね。
これに加えて合格点も他学部よりもかなり高くなっています。
この理由はさきほど紹介したように医学部受験の問題は他学部と共通であることがほとんどであるため、どうしても合格最低点が高くなってしまうためです。
従って問題は難しくないもののミスが許されない、ミスをした人から不合格になっていく試験と言うことができるでしょう。
難しい問題をある程度解ける必要がある東京大学や京都大学の受験とはこの点が大きく異なっています。
両大学ともセンター試験がボーダーラインでとれていれば二次試験は6割弱の得点率で受かる学部が多いのは有名な話です。
受験者層のレベルが高いことも難しさを押し上げている
医学部受験生は幼い頃から塾や予備校に通っているケースが多く、予備校でしっかりと医学部受験対策をしてくる、具体的には標準問題を徹底的に解く訓練をするため一人一人がかなりの強者です。
この事実も医学部受験を難しいものにしている要因の一つです。
東大や京大はセンター試験でこけても二次試験で賭けてくる人や、記念受験感覚の人も多いため実質的な倍率は小さいのに対して医学部受験ではそれぞれの受験生がそれなりに勝算を持って受験していることが多いです。
こうした様々な理由から「医学部受験は東大や京大よりも難しい」と言われるようになったのではないかと私は考えています。
問題の難易度ではなく、高い実質倍率とセンター試験や二次試験でのミスが許されない緊張感からそう言われているのだと思います。
実際にどちらが難しいかはまた別の問題になります。
東大や京大と医学部の難しさは別のベクトルである!
いかがでしたか?
今回は受験界隈でよく耳にする「医学部受験は東大や京大受験よりも難しい」というトピックについて考察しました。
結論としては東大と京大は問題自体が本質的で難しいという点と医学部は高倍率でミスが許されないという意味で難しいという点で「難しい」のベクトルが異なっている、ということになります。
ただどちらも総合的に難しいことには代わりはありません。
医学部受験生は標準問題を絶対に取りこぼさないような訓練を重視して問題演習を行うと良いでしょう!
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