獣医学部とは?設置大学と偏差値、入試内容、大学で学ぶこと

獣医学部とは?設置大学と偏差値、入試内容、大学で学ぶこと

昨今のペットブームにより、自分の家でもペットを飼っている人は多いのではないでしょうか。

ペットを飼う人が増えれば必然と獣医師の需要も増えますし、動物が好きで獣医師を志す人も多いでしょう。

そこで今回の記事では獣医師になるための学部、すなわち獣医学部について設置大学や偏差値、その入試内容、入学後に学ぶことなどを解説していきたいと思います。

特に設置大学の少なさは初めて聞くと驚くかもしれませんが、まずは全体像を把握してみましょう。

獣医師の種類は一つではない!

獣医

獣医師と聞くと動物病院でペットの病気を診察・治療してくれる医師を想像する人は多いと思います。

しかし、獣医師には様々な種類があるのを皆さんはご存知でしょうか?

まずは獣医学部を卒業して獣医師になったあとの働き方として、どのようなものがあるのかを見ていきましょう。

”医者”としての獣医師

こちらはみなさんお馴染みのペットのお医者さんです。

正確には動物病院の臨床医といいますが、このカテゴリーはさらに犬や猫といった小動物を扱う獣医師と、水族館や動物園で魚類や大型の動物の治療にあたる獣医師の二種類に分類することができます。

後者のドクターは日常生活ではなかなかお目にかかることはありませんが、イヌ科やネコ科だけではなく大型爬虫類や大型哺乳類、鳥類の幅広い医学知識が要求される責任が大きい役職です。

実際には獣医師を志して獣医学部を受験する人の大半は、動物病院の臨床医を志望する人が多い傾向にあります。

”管理者”としての獣医師

獣医師には臨床医という側面の他にも衛生、安全管理責任者としての側面もあります。

例えば医学系の研究ではラットや猫、サルなどの実験動物を用いますし、製薬会社でも新薬の臨床前試験として少なからずの実験動物を利用します。

従ってこれらの実験動物を適切に管理する必要があり、この仕事を獣医師が担っています。

ヒト以外の動物に関する医学知識及び管理知識を持っているのは獣医学部を卒業した専門家だけなので、こうした”管理”に重きを置いた獣医師も必要とされています。

さらには食品会社などにおいて、生肉等の食肉の安全管理を仕事としている方もおられるようです。

”公務員”として働くこともできる!

獣医師の中には厚生労働省や農林水産省で国家公務員として働く人々がいます。

こうした場所で働く獣医師は主に海外から輸入する動物や食品の検査・管理を主な業務としています。

ですので、どちらかというと医師というより管理者というイメージが強い印象を受けます

実際の検疫でどのような検査を行っているのか、そのデータが何を表しているのを解釈するための専門知識が要求されます。

また、各都道府県で地方公務員として働く獣医師も存在しています。

こちらの業務は主に各地域の畜産業や農場の指導やサポートに加え、出荷される食肉の安全衛生検査などを行い、消費者の健康を守っています。

獣医師は私たちの日常生活も支えている!

こうして獣医師の種類を俯瞰してみると日常生活の見えない所で私たちが獣医師に支えられていることが見えてきます。

獣医師という名前ですが消費者の健康を守っているということから、動物だけでなく人間の命についても、その責任の一端を担っていることがわかります。

そして獣医学部の各設置大学によってはどの分野が強いかも変わってくるようなので、獣医学部を受験する際は受験校についてしっかりと調べていきましょう。

獣医学部受験の内容について

受験内容

この章では獣医学の設置大学や入試内容、その偏差値について詳しく解説していきます。

日本は獣医学部の設置大学数が少ないことで有名ですが、実際にはどれくらいの数があるのでしょうか。

獣医学部は国公立私立合わせても17校しかない!

日本国内にある獣医学部の設置大学は国立大学が11校私立大学が6校の合計17校です。

この17校に日本全国の獣医学部志望の受験生が押し寄せることになります。

17校という数はかなり少なく、全体で見ても定員は1000人弱であり、その分入試内容が高度になり偏差値を押し上げています。

最も偏差値の低い大学でも偏差値60以上となっており、獣医学部に入学するためには高い学力が要求されることが目に見えてわかります。

しかし、国公立大学と私立大学では共通テストの有無、受験科目の違いなどにより同じ偏差値でも難しさのベクトルが違うので、このことについて次のセクションで解説します。

国公立の獣医学部と私立の獣医学部を比較!

国公立で獣医学部の設置大学を受験するためには、まず共通テストを高い得点率で突破する必要です。

最低でも8割は確保していないと、二次試験入試の比率が低い場合が多いので、合格は難しいでしょう。

入試内容は共通テスト二次試験面接合計点で合否を決める大学が多いようです。

一方で私立大学の獣医学部の入試は基本的に共通テストの受験は必須ではなく(一部の大学では課している)、二次試験も数学(IA,IIB)と英語及び理科一科目を課すことが多く科目数の負担は国公立を志望する場合よりもかなり軽くなります。

しかし、私立の獣医学部は倍率が総じて高いことが多く、合格するための難易度は容易ではありません。問題は標準的なものが多いため、ミスをした人から脱落していく試験になります。

獣医学部に合格したら大学で学ぶこと

では最後に獣医学部に晴れて合格したあと、6年間大学でどのような事を学ぶのかを解説していきます。

獣医師になるには獣医学以外にどのような分野を履修しないといけないのでしょうか?

獣医師には獣医学以外の知識も必要!

ここまでに述べたように獣医師には獣医学だけではなく、食品の衛生管理、安全管理から輸入したものの検査技術など幅広い専門知識が要求されるため、獣医学部では獣医学はもちろん、解剖学、生理学、生化学、薬理学、家畜衛生学、食品衛生学などを学びます。

これらの学ぶ内容は膨大なので、獣医学部は6年かけてこれらの科目を修めていきます。

せっかく獣医学部に合格したといえど、獣医師になるには国家試験に合格しないといけません。

獣医師を目指している方は在学中にたくさんの勉強をすることが重要となってきます!

獣医学部の設置大学は少なく強い分野もそれぞれ異なるので受験校リサーチは念入りに!

リサーチ

いかがでしたか。今回は獣医学部について、その種類や入試内容、偏差値、設置大学について解説しました。

入試を考える上で最も重要なことは獣医学部の設置大学が圧倒的に少ないということです。

設置大学数が少なければ倍率も上がりますし、深く学べる分野も大学間によって違いが大きいです。

獣医学部の受験を考えている人は念入りに受ける大学について調べてみてください。

17校しか設置大学がないので全部調べてみてもそれほど時間はかからないと思います。

獣医師を目指している方は今回の記事をぜひ参考にしてみてください。

 

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