琉球大学は日本の最南端である沖縄県に位置する総合大学であり、本州とはまた違った風土の場所にあります。
しかし、医学部の受験生は県内出身者ばかりというわけではなく、全国から学生が集まっています。
琉球大学、その医学部の実態はどのようなものなのでしょうか。
今回は、琉球大学医学部の概要と、琉球大学に特徴的な2つの事項を取り上げて、その評判などを分析していきます。
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琉球大学医学部はどんなところ?
2019琉球大学医学部の学費・授業料
西日本はその面積に対して医学部の密集度が高い地域ですが、沖縄県は本州や九州地方から少し離れた島嶼県であるため、地元での進学を考える医学部受験生にとっては、琉球大学が唯一の選択肢となる地域です。
入試偏差値や国家試験の成績など、他の大学の医学部と共通する特徴や世間の評判も含めて、細かく分析してみましょう。
入試偏差値は低め!国家試験の結果は西日本でも低い成績
琉球大学医学部の入試時点偏差値は65.7、全医学部82校中55位となっています。
この偏差値は地方医学部という点から見ても、かなり低めと言ってよいでしょう。
九州地方の医学部は入試偏差値が低い傾向にありますが、その中でも琉球大学は立地的に特殊な場所にあるため、その分だけ人気も低くなると考えられます。
一方、琉球大学医学部の国家試験合格率を見ると、89%とこちらも平均より下の成績となっています。
九州地方は国会試験の合格率が低い傾向にありますが、その中でも琉球大学は低い成績だと言えます。
しかし、沖縄県内唯一の医学部ということもあり、県内の優秀な高校からの進学希望者は多く、それなりの入試倍率となっています。
離島特有の生活事情と卒後の進路
沖縄県は離島の島嶼県であり、都市機能の集中している本州へは飛行機でなければ行くことができません。
そのため、本州とは少し違った特有の生活事情があります。
まず1つ目が食品を含む生活用品にかかる費用です
離島の中で賄えるものは少ないため、ほとんどが本州経由で輸送されてきます。
日本は輸入が元々多い国ですが、沖縄県は離島という立地であるため、その分だけ物品にかかる値段は高くなります。
つまり、一人暮らしをしようとすると食費など生活に必要なものにかかる費用は、本州で暮らすより高くなります。
特に生鮮食品などは高いようです。
沖縄県以外から琉球大学医学部を受験しようと考えている人はこの辺りも押さえておくと良いでしょう。
また、医学部の学生は卒後の進路を決める際、6年次に「マッチング」と呼ばれる全国一斉の就職活動があります。
マッチング自体はコンピュータ処理で登録や結果の開示までが終わるのですが、マッチングに登録する病院などには実際に出向いて見学したり、面接試験を受ける必要があります。
つまり、5年次以降は複数の病院を複数回、訪問する必要があるのです。
これは離島である沖縄県に住む学生にとっては大きなハンデでしょう。
本州への交通手段が飛行機しかない現状、沖縄県外の病院へ就職しようとすると、病院訪問のためにかかる費用は本州に住む学生の何倍にもなります。
マッチングはほとんど全ての医学生が避けられないイベントです。
沖縄県内には初期研修先として有名で評判の高い病院がいくつもありますから、県内で就職を考えている人にとっては非常に良い環境ですが、卒後の進路として県外の病院を考えている人は、この辺りの事情もよく考えておきましょう。
琉球大学・2つの特徴とは
医学部は総じてどの大学も似たり寄ったりなカリキュラムであり、研究室なども同じような顔ぶれになります。
それでも、大学ごとに個性的な特徴が生まれてきます。
琉球大学医学部の2つの特徴について見ていきましょう。
特徴1:低学年から地域医療実習へ。カリキュラムは前倒しの詰め込み型
琉球大学医学部の特徴の1つは離島・へき地での地域医療実習が充実していることです。
1年次は付属病院の外来患者の付き添い実習や救急車同乗実習で臨床の現場を体感し、モチベーションを維持することができます。
また、3年次になると、離島地域の中核病院で1週間の実習に取り組みます。
琉球大学は国公立大学医学部の中でも特に、カリキュラムの前倒しが早く、2年次の後半から臨床医学の講義が始まり、4年次の最初の時点で準国家試験であるCBT(Computer Based Test)を受験します。
3年次で地域医療の実習が組み込まれているのは、このような前倒しカリキュラムも影響していると考えられます。
またカリキュラムの前倒しについては、2年次の後期が一番詰め込みになるようです。
解剖学や組織学など、重ための基礎医学科目が同時進行で行われるため、学生にとってはかなり厳しいスケジュールとなっています。
この辺りの情報は、数年ごとに改訂されることが多いため、受験を考えている人は、自分の入学年度からのカリキュラムがどのようになっているのか、事前にチェックしておくと良いでしょう。
受験校を決める際にも、偏差値や評判以外の条件として、複数の大学のカリキュラムを比較して検討するのがオススメです。
特徴2:学生チューターによるPBLで高い学習効率
琉球大学医学部のもう1つの特徴は学生同士で症例検討を行うPBL(Problem-Based-Learning)です。
PBLでは、症例シナリオを元に、どのような診断が考えられるのか、どのような治療が適切かといったことを、小グループに分かれて検討する形の実践的な学習方法です。
多くの医学部でPBLの時間が設けられていますが、琉球大学の特徴は、チューターと呼ばれるグループの指導者役を上級生の医学生が務める点です。
これは上級生・下級生、双方にとってメリットの大きい方法で、下級生は実際に臨床実習を見てきた上級生から直接指導を受けることが出来、上級生は指導方法について試行錯誤することで自分の学びとすることが出来ます。
もちろん教員による指導はつきますが、学生同士で学び合うというスタイルは、お互いに学習効率の良い方法と言えるでしょう。
琉球大学医学部で勉学に打ち込む6年間に
琉球大学医学部は、入試偏差値は下位クラスであり、国家試験の合格率も低めの医学部です。
しかし一方で、米軍基地を県内に持っていること、島嶼県という立地的特徴から独特の地域医療実習を展開しているなど、充実した教育環境が整った評判の高い大学でもあります。
地域医療、特に離島医療やアメリカの医療事情に興味のある人にとってはとても魅力的な大学でしょう。
また、都会から離れた静かな環境で勉強に打ち込む学生生活を送りたい人にとっては、ぴったりの環境だと思います。
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