関西の国立大学である神戸大学、最近ではノーベル賞を受賞された山中伸弥先生の母校として有名ですが、港町として栄えた神戸に立地することもあり、国際系の学部が充実している大学でもあります。
医学部の密集度の高い関西においては、偏差値などの医学部のレベル自体は中程度と言えますが、特に関西の医学部受験生にとっては、神戸大学といえば一度は受験を考える大学です。
特に関西都心部の高校生は遠方の大学よりも地元の大学を選ぶ傾向が見られますので、地元の県立高校の生徒にとっては第一志望になりやすい大学と言えます。
「京都大学や大阪大学はちょっと手が届かないけど、偏差値的に神戸大学なら」
「推薦入試も利用できるし、チャレンジしてみよう」という人も多いでしょう。偏差値や立地など、色々な要素を複合的に考えると、受験生にとっては「お買い得」な大学かもしれません。
阪神地域を中心に評判が高い神戸大学、その医学部の実態はどのようなものなのでしょうか。
今回は、神戸大学医学部の概要と、神戸大学医学部で特徴的な3つの事項を取り上げて、分析していきます。
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神戸大学医学部はどんな大学?
2019神戸大学医学部の学費・授業料
関西は医学部の密集度が高く、またその偏差値の幅も広いため、医学部受験生にとってはかなりかなり選択肢の広い地域です。
また、どの大学も電車で30分程度で大阪の中心部や神戸、京都中止部に出られる立地であるため、大学生活の質も悪くありません。
その中でも、神戸大学医学部がどのような大学なのか、他の大学の医学部と共通する特徴や世間の評判なども含めて、細かく分析してみましょう。
阪神間の公立高校を中心に、堅実な学生が集まる印象
神戸大学医学部は、地元の公立高校の生徒を中心に人気の高い医学部です。
また、立地についても神戸市街地のみならず、大阪方面からのアクセスも良いため、大学生活を送る場所としてはとても良い場所と言えます。
関西の中では中堅レベルの偏差値の医学部で、主に阪神間の公立高校の中でも「中の上」くらいの偏差値の生徒が志望しやすい大学です。
関東地方と違って、関西は公立高校の方が偏差値が高い傾向にあり、一部の名門男子校を除けば、京都大学など旧帝国大学や医学部に進学するのは、公立高校の生徒が多いです。
その中でも上位層の生徒は東大や京大、大阪大学医学部などを志望しますが、中程度の偏差値の生徒にとっては、地元の評判も高く、立地も良い神戸大学は手の届きやすい医学部と言えるでしょう。
そのため、堅実な指向の学生が集まる医学部という印象があります。
合格者の現役生と浪人生の比率は公開されていませんが、推薦入試やAO入試の実施もあるため、およそ他の大学と変わらないか、少し現役生が多いと予想されます。
専門課程は2年次から、かなりタイトなカリキュラム
神戸大学医学部のカリキュラムでは、1年次は概ね教養教育が課せられており、一部の期間で早期の臨床体験実習等が行われます。
2年次からはキャンパスを医学部キャンパスに移し、完全に医学専門教育課程が始まります。
HPに掲載されているカリキュラムを見ますと、2年次の前期に解剖学や組織学などのかなり「重たい」基礎医学課目が組み込まれており、実習なども含めると、心身ともに忍耐が求められるタイトなカリキュラムのようです。
基礎医学のカリキュラムは大学によってかなりバラツキがあり、肉体的にも精神的にも無理のあるスケジュールが組まれることもままあります。
できれば、入学前にこの辺りの情報を精査して、受験校を決めても良いでしょう。
むしろ、入学後最低でも6年間という長い時間を過ごす大学ですから、「理不尽」なカリキュラム設定ではないか、などは入学前に十分に検討する価値があります。
公式の大学HPにシラバスは公開されていることが多いので、一度はチェックすることをお勧めします。
神戸大学医学部・3つの特徴とは
医学部は総じてどの大学も似たり寄ったりなカリキュラムです。(厚労省や文科省から決められているので当たり前といえば、当たり前のことです。)
大学の特徴や売り文句として、マイナーチェンジをすることもありますが、概ねどの医学部も同じカリキュラムをこなします。
しかし、その中でも集まってくる学生たちの雰囲気によって大学のユニークさがあります。神戸大学医学部の3つの特徴について見ていきましょう。
特徴1:キャンパスがかなり狭い!
インターネット上の評判や在校生の友人たちの話を聞くと、みんな口を揃えて「キャンパスが狭い」と言います。
キャンパスの敷地のほとんどが付属病院であり、病院の中に講義室が少しある感じ、ということです。
都市部に近い医学部なのでこればかりは狭いのは当然なのですが、キャンパスの広さは移動の辛さにも繋がるので、コンパクトにまとまっていると考えると、学生生活は送りやすいキャンパスと言えるでしょう。
特徴2:地元では知名度もあり、就職も有利
いわゆる「二期校」の国公立大学であり、設立からも長い歴史があるため、地元では知名度もあり、信頼される大学医学部だと思います。
そのため、関西圏で就職を考えている人にとっては、有利な学歴になると考えられます。
「医師には学歴が関係ない」と思う人もいるかもしれませんが、医療業界はまだまだ閉鎖的で、医局制度が廃止に向かいつつある現在も、出身大学のネームバリューに左右されることも多いのです。
マッチング(医学生の就活)の際には、学業成績で判断されることが多いですが、やはり中堅どころの偏差値の学生が集まる堅実な医学部は、評価もそれなりに高くなるため、就職では有利と言えます。
特徴3:進級の難易度はかなり緩め!
学生のレベルや教授の方針によって、年ごとに進級の難易度はかなり違ってきますが、現在の神戸大学医学部の進級難易度は比較的緩めと言われています。
全国的に留年者の数が増えている中、神戸大学医学部では進級判定はかなり優しいようで、カリキュラムのタイトさはあるものの、進級についてはあまり心配しなくてもよさそうです。
医学部に入学してから分かりますが、同じカリキュラムをこなしていても大学によって進級のしやすさはかなり違います。似たような偏差値の学生が集まっていて、同じような講義を受けているのに留年者の数が大学によってかなり違うということは、教授陣の方針や大学の雰囲気によるということです。
受験校を決めるときには、「進級がしやすいかどうか」という点もチェックしておきましょう。
神戸大学医学部は勉強も遊びも満喫したい人にとってはベストな環境
神戸大学医学部は偏差値も中堅レベルですが、立地の良さや学校自体の雰囲気の良さが特徴で、地元の高校生を中心に評判が高く、人気の医学部です。
一般入試だけでなく、推薦入試やAO入試でチャンスの多い医学部ですし、充実した医学部生活を送りたい人にとっては、一度は受ける価値のある大学だと言えるでしょう。
勉強も遊びも満喫できる、充実した6年間を送ることのできる良い大学だと思います。
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