愛媛大学は四国地方にある国立の総合大学であり、その医学部は松山市内から電車で30分程度の閑静な住宅街にあります。
本州からのアクセスは少し不便であり、四国以外からの受験生は敬遠する傾向にありますが、受験難易度がそれほど高くなく、四国地方の受験生からの評判は高い大学です。
その実態はどのようなものなのでしょうか。
今回は、愛媛大学医学部の概要と、愛媛大学に特徴的な2つの事項を取り上げて、その評判などを分析していきます。
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愛媛大学医学部はどんなところ?
2019愛媛大学医学部の学費・授業料
四国地方には、各県に1つの国立大学医学部が設置されています。
四国と本州のアクセスは空路か陸路はバスしかありません。そのため、本州に住む受験生にとっては、オープンキャンパスなどで訪ねることもなかなか腰が重く、受験校の選択肢にはなかなか挙がってこないかもしれません。
愛媛大学医学部の入試偏差値や国家試験の成績など、他の大学の医学部と共通する特徴や世間の評判も含めて、細かく分析してみましょう。
入試偏差値は中堅クラス、国家試験成績は非常に良く、進級は優しめ
愛媛大学医学部の入試時点偏差値は66.7、と全医学部82校中45位となっています。
この偏差値は地方国立医学部の中では中堅クラスの偏差値です。
四国地方を中心に、近畿から九州地方にかけて、西日本の広い範囲から学生が集まる大学、といったイメージでしょうか。データを見ると、看護学科を含めた医学部全体の入学者は半数以上が四国地方の出身です。
一方、愛媛大学医学部の国家試験合格率を見ると96%、全医学部80校中9位となっています。
入試偏差値から考えると、かなり高い成績を修めている言ってよいでしょう。
この偏差値帯の入試レベルでここまでの好成績を残せるということは、教育内容が充実していることの証左です。
実際、愛媛大学医学部では、国家試験対策にかなり力を入れており、5、6年生を対象に国家試験の模擬試験を無料で受験させており、この試験での成績不良者に対しては、「学力向上推進委員会」や「学生生活委員会」といった委員会が面談・指導を行なっています。
医学部において、成績不良者は放置されることが多い中、「どの学生も取りこぼさずに指導する」という方針は、とても珍しいことだと思います。
6年間という長い学生生活の中で、誰しもメンタルの不調や身体の不調が一定期間続くことはあり、それが成績不振に表れることもあるでしょう。
学生の不調をきちんと拾い上げてくれるシステムがあることで、「何かあっても大丈夫」と安心して通えると思います。
また、進級判定についてはかなり優しい傾向が続いているようです。
学生からの評判も良く、これは全国的に見てもかなり珍しいと言って良いでしょう。
日々の学習を怠ることなく続けることは当たり前ですが、正当な評価が下りないことも多いのが医学部です。
この辺りにも、愛媛大学医学部の「学生を取りこぼさない」という方針が表れているようです。
愛媛大学・2つの特徴とは
医学部のカリキュラムは文部科学省によって定められた「コア・カリキュラム」に沿って策定されています。
これは国公立・私立問わず、どの大学でも同じです。
コア・カリキュラムに定めらた事項を全て履修することが必須であり、膨大な知識を短期間で学ぶことが求められます。
そのため、大学ごとの特色などを出すことが難しく、「どこに行っても同じ」と言う人が多いのはこのためです。
しかし、制約の多い中でも各大学は、学生にとって魅力的な学校になるよう、様々な工夫を凝らしており、それによって大学の評判は変わってきます。
愛媛大学医学部の2つの特徴について見ていきましょう。
特徴1:高校と大学をつなぐ橋渡し科目でスムーズな学びを
愛媛大学医学部の特徴の1つは、1年次のカリキュラムに組み込まれている「基礎医学展望」と呼ばれる科目です。
「基礎医学展望」では、高校で学んだ理科の知識と、医学部の専門教育で必要となる知識の橋渡しとなる事柄を学習します。
多くの医学部では、受験時に生物を履修していなくても入学できるため、基本的な生物学の知識が全く無いままに基礎医学を学び始めることがほとんどです。
しかし、前提となる高校生物の知識無しに、生理学や生化学を履修するのは至難です。
基礎医学の勉強が辛い、という学生が多いのは尤もと言えます。
愛媛大学医学部のように、入学後すぐから基礎医学を意識した生物学などを履修させる大学は多くありません。
学生が無理なく医学部の勉強に取り組めるような配慮がされた、良い大学だと言えます。留年者がほとんどいない、ということもこのような取り組みが影響しているのでしょう。
特徴2:1年次から基礎医学研究に!6年間の継続で探求心を持つ医師を育てる
愛媛大学医学部のもう1つの特徴は、「医科学研究」と呼ばれる、研究室配属です。
医科学研究では、1年次の間にまず、学生全員が希望の基礎医学系の研究室に配属され、そこで研究のイロハを一から学びます。
必修期間は1年間ですが、希望すれば卒業までその研究室での研究を続けることが出来ます。
配属の研究室で研究を続けることで、研究手法や科学論文の書方、学会発表など、理系の研究者としての基礎を確実に築くことができます。
医学部のすし詰めカリキュラムの中で、このような研究の時間が積極的に与えられているのは、非常に稀です。
愛媛大学医学部では、「医師には探求心を持つことが必要である」との考えの元、このような取り組みが行われています。
研究室で培った経験は、実際に臨床現場に出た時にも生かされるでしょう。
また、学部・大学院一貫教育、いわゆるMD-PhDコースも用意されています。
3年次以降、希望する学生は医学研究科大学院の講義を先取りして履修することが出来ます。
科目履修生としての履修になりますが、大学院の博士課程に進学した場合は、正規の単位として認定され、比較的短い期間で学位を取得することが出来るようになります。
愛媛大学医学部は地方の医学部でありながら、研究者の育成にも力を入れた大学です。
愛媛大学医学部で充実した6年間を
愛媛大学医学部は、四国地方にあり、本州の受験生にとってはなかなか選びづらい受験校かもしれません。
しかし、地方大学でありながらも国家試験では都心部の有名私立をしのぐ好成績であり、学習支援体制が充実した大学です。
また、研究者育成にも力を入れているため、「実のある」医師を目指せる大学でもあります。
6年間の貴重な学生生活を送る場所として申し分のない大学でしょう。
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