もし貴方が一度大学を卒業したり、他の大学へ行っている人で医学部を目指している人であれば、もしかしたら合格への裏道があるかもしれません。
というのも医学部に入るための受験には二種類あります。
高校生と同じく学科試験を受けて受験する『再受験』。
もう一つは高校生とは異なる試験を受けて医学部の途中から入学する『学士編入』。
実は貴方の経歴や今の立場によってはもう片方よりも簡単に医学部へ入学することができるかもしれません。
今回はこの二つの違い、そしてどんな人がどちらに向いているのか、についてお話しします!
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再受験と学士編入の違いについて
医学部再受験というのは先ほども述べた通り、一般の高校生に混ざって英語・理科・数学といった学科試験を受けて医学部に合格する方法です。
社会人になろうが大学を中退しようが、経歴に囚われず基本的には誰でも受験することができる受験方法です。
医学部学士編入というのはその名の通り『学士』の資格を取得した人が高校生とは異なる試験を受けて医学部の『途中』から入学する方法です。
こちらは一部の大学を除き、4年制大学を卒業して学士の資格を取った人のみが受けることができる受験方法です。
それではこの二つの違いについてお話しします。
受験資格が大きく異なる
上に述べた通り、再受験は基本的にどんな経歴の人でも受験できるのに対して、学士編入は東海大学など一部の大学を除き、4年制大学を卒業して学士の資格を持つ受験生しか受験することができません。
細かい応募資格については各々の大学のHPより確認するべきです。実は受けようと思っていた大学の願書を提出しようと思ったら「受けられない!」ということがあるかもしれません。
入学時期が変わる
再受験で入学した場合は大学1年生の4月から6年、というのはどこの大学も同じです。
しかし学士編入は違います。2年生から入学、というのが多いようですが、一部では1年生の9月から、だったり3年生の4月から、というような大学もあるようです。
再受験の場合は時に数学や理科といった一般教養科目を履修する必要があり、専門科目以外の授業を受けなければなりません。また6年という時間も長いです。
しかし在学年数が減るから学士編入の方が得、とは限りません。
一般の医学部生が3年かけて学ぶ座学をそれよりも少ない2年程度で勉強する必要があるのです。これがとても大変で、予習・復習をしても追いつけないこともしばしばあるようです。
学士編入の医学部生は学力だけでなく時間の使い方も大事になってくるのです。
学士編入は門戸が狭い
医学部再受験の場合は一般受験に混ざるため、どの大学でも受けることができます。
しかし学士編入はどの大学でもやっている、という訳ではありません。
2019年現在では、私立の医学部では3校、国立の医学部でも全ての大学で行っているというわけではありません。
そのため行きたい大学、もしくは今住んでいる場所の近くにある大学では学士編入を行なっていない、ということもざらにあります。
また募集人数にも大きく差があります。
再受験においては、ライバルも多い一方で枠も学士編入に比べて多いです。
しかし学士編入では実施大学も少なければ枠も10人程度、大学によっては2〜3名という少なさであり、実のところ実質倍率は学士編入の方が高かったりします。
受験科目が大きく変わっている
再受験の場合、受験科目はほとんどが『英語、数学、物理・化学・生物、時に国語』です。いわゆる医学部受験生の普通の大学受験と同じです。
受験科目が多く、暗記量や頭の回転を必要とされるものも多く、ある程度年をとった人だと勉強するのに多大な時間と労力が必要になってしまいます。
学士編入は大きく異なる大学が多いです。「多いです」というのは北里大学のように学士編入でも再受験生と同じく学科試験を課すところがあるためです。
ですがほとんどの学士編入では学科試験は再受験とは異なるものになります。
例をあげると
東京医科歯科大学 自然科学総合問題(英語による出題あり)
滋賀医科大学 総合問題 外国語(英語)
群馬大学医学部 小論文Ⅰ 小論文Ⅱ
東海大学医学部 学科試験「英語」 適正試験
と、大学によってバラバラです。学科試験の科目の種類が少ないため一見して簡単なように見えますが、それは大きな間違いです。
内容としては基本的には生物分野の試験が出ることが多いのですが、これが高校生物ではなく大学で学ぶような生物の分野で出ることがほとんどです。
また英語は出来ることが前提です。英語ができることがメリットになることはなく、合格のための最低条件になります。
こう考えるともしかすると学士編入の方が難しいのかもしれません。
再受験に向く人、学士編入に向く人を簡単にまとめると
さて再受験と学士編入の違いについてお話ししました。どちらにもメリット・デメリットがあり結局どちらを受けたら良いのか……と思った方のために、簡単に下でまとめたいと思います。
前提として『学士編入と再受験どちらも受験することが可能な人』のためのものになります。
再受験に向いている人
再受験に向いている人は単純明快、『若い人』です。
医学部の一般試験は大学によって再受験や多浪を避ける大学があります。もちろんそれを公表していないことが多いですが、合格者の経歴分布などで推測することができます。
どれだけ学力が良かったとしても受験している大学が『社会人の入学』に消極的な大学の場合、合格が遠のきます。
大学卒業直後の受験の場合は4浪ですから、ギリギリのラインですがまだ可能性はあります。
また再受験の勉強は頭の柔らかい現役高校生、及びまだ若い浪人生との戦いになります。
大学卒業直後の再受験ならともかく、40・50代の受験生の場合、太刀打ちは難しいでしょう(不可能とは言いません)。
学士編入に向いている人
学士編入に向いている人は『ある程度、歳がいっている人』と『英語ができる人』です。
基本的に社会人以降の受験生しかいない学士編入では年齢はほとんど関係なく、学科試験及び面接試験の出来によります。
また学士編入ではTOEFLなどのスコアを記入する必要がありますが、英語が堪能な人はそのスコアで少しだけ他の受験生と差をつけることができるかもしれません。
また面接において、自身の大学の卒業論文や研究論文について話すことが多いようなので、研究をしっかりと行なっていた人もこちらの方が良いでしょう。
再受験と学士編入
再受験と学士編入は自身の経歴によってうまく使い分けることがとても大事になってきます。
二つの試験の違いについて学んだら、次は自身がどちらの方が向いているのか確認してみましょう。
案外、計画していた受験方法ではない方が向いているかもしれません!
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