医学部受験生の多くは、医学部予備校に通います。その中でも合格する人と毎年受からない人が出てくるのはどうしてでしょうか。
偏差値はそう変わらない人でも合否が分かれる時がありますし、高偏差値の人が毎年不合格を連発してしまうこともあります。
この明暗を分ける大きな要因は年間スケジュールです。
ほとんどの受験生は1年間で合格することを目指しますから、年間スケジュールが重要なポイントとなります。
年間スケジュールの中には、この時期に何をするべきか・何をしないべきかは当然のことながら、勉強の質や内容、体調管理や生活リズムの変化なども含めて、想定できることは全て盛り込んでおくことが大切です。
今回は、医学部予備校に通う受験生が知っておくべき年間スケジュールと、その中の各時期にするべきことの紹介、そして具体的な1日ごとの勉強時間の確保の仕方などを解説していきます。
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医学部予備校1年間のスケジュール
医学部受験生、特に浪人生にとっては、1年間の1分1秒が貴重です。
医学部予備校に通って受験勉強をする場合の年間スケジュールを見ていきましょう。
4月~6月:基礎をガッチリ固める!丁寧な学習の積み重ねが数カ月後のプレゼントに
4~6月は基礎固めの時期です。
年間スケジュールの中でも最も重要な時期といっても過言ではありません。
医学部予備校に通うことが決まり、気持ちも新たに頑張ろうと気張りすぎる人が多くいますが、力まずに生活リズムの安定を最優先にしましょう。
多くの医学部予備校では、朝から夕方まで、平日は毎日授業が組まれています。
この時期の医学部予備校の授業は、基礎的なことをおさらいするものがほとんどです。
授業進度に合わせて一から丁寧に見直していき、必要であれば中学生レベルの学習内容まで戻ってみましょう。
「これくらい…」と思わずに、勇気を持って初歩に戻るのが、学力を飛躍的に向上させる一番の近道です。
医学部予備校に通うくらいの優秀な学力を持つ受験生であっても、意外と基礎の基礎が分かっていないことが多いものです。
応用レベルの問題集ばかりに目を奪われず、地道な努力を重ねましょう。
おそらくこの時期の勉強はかなりつまらないと思います。「簡単すぎる、こんなレベルのことをここまで?」と思うことが多いかもしれませんが、そこをぐっと堪えて、確実に基礎を固めることに徹していきましょう。
この3ヶ月で積み重ねた丁寧な学習は、数カ月後、10月、11月頃の大学別模擬試験などの結果に如実に反映されます。
数ヶ月後の自分へのプレゼントだと思って、頑張りましょう。
7~8月:受験の天王山!ここで踏ん張れるかどうかが未来を分ける
ようやく予備校の基礎授業も終わり、講習が始まったり、模擬試験の結果が配られたりする時期です。
ここで模擬試験の結果を見てがっかりする人は多くいます。
「あんなに頑張ったのに偏差値が上がっていない!」と悲観してしまうかもしれませんが、ここは気にせず淡々と勉強を重ねていきましょう。
結果はすぐに反映されるものではありません。
また、偏差値が思ったより良かった場合であっても、それを過信せずに努力を積み重ねていくことが大切です。
つまりこの時期は、偏差値にこだわらないことがポイントです。
また、授業のない夏休み期間のこの時期は、年間スケジュールの中でも、3ヶ月間で鍛えた基礎力を盤石にするベストなタイミングです。
新しいことに手を出しすぎずにいましょう。
特に医学部予備校に通う受験生にありがちですが、夏季講習を取りすぎるのは禁物です。
予備校スタッフからはたくさん勧められるかもしれませんが、その中から自分の学力と持ち時間を検討して、不足なく受講することに留意しておく必要があります。
講習の取りすぎは、自分の首を締めることになりかねません。
過不足なく自分に必要な講習を受けて、秋からのジャンプアップに備えましょう。
この時期は通常授業がない分、生活リズムも乱れがちです。
生活・勉強のリズムをキープし、予備校に通う足を止めないための手段として講習を受講するのも一つの手です。
9~12月:センター試験モードに切り替えながら記述試験の対策を
夏休みを終えて、センター試験の申し込みが始まる時期です。
大学別の模擬試験や推薦入試などもこの時期に行われます。
4月から8月の間に培った基礎力を存分に発揮して、記述試験の対策も本格的に行なっていきましょう。
また、センター試験利用をする人は、年末に近づくにつれて、センター試験対策の比重を徐々に大きくしていくのがセオリーです。
この時期は模擬試験が毎週のように開催されていますが、自分に必要な模擬試験は何か、きちんと見極めた上で、必要十分に受験しましょう。
過剰な模擬試験の受験は成績の伸びを妨げます。
なぜならば、模擬試験の間の時間が短いために、十分な復習時間を確保できずに、結局意味のない受験機会を増やしてしまうからです。
模擬試験はたいてい1日がかりで行うため、その日中は通常の受験勉強をすることはできません。
自分の勉強の進捗状況も鑑みて、適切に模擬試験を受験していきましょう。
また、9月や10月までに、インフルエンザなどの予防注射を忘れずに接種しておきましょう。
ワクチンの効果が発揮されるのは接種してから数週間といわれています。
試験本番直前に接種しても効果が薄いので、この時期がオススメです。
もちろん、予防注射をしても日々の体調管理・感染予防には十分注意しておきましょう。
1~2月:いよいよ本番!一つひとつの試験を冷静にこなしていこう
年が明けるといよいよ受験本番です。
センター試験を受験する人は、過去問の演習のみに徹してください。
センター試験は過去問研究が命です。
年末までは予想問題演習などで感覚を養う程度で良いですが、年始以降に過去問以外を解くことは悪影響になりかねないので、出来るだけ避けましょう。
また、私立大医学部の出願が終わっている人や、センター試験に出願する国公立が大体決まっている人は年明けすぐ(もしくは年内に)ホテルや交通手段の手配を済ませておきましょう。
親などに頼める人は頼んでみてもいいかもしれませんが、自分の将来を左右する大事なことですから、自分で探して予約しておくのがベターです。
体調管理に気をつけて、万全の体制で試験に臨めるようにしましょう。
医学部受験生の勉強時間(医学部予備校に通う場合)
医学部受験生の多くは、医学部予備校や大手予備校の医学部進学コースに在籍して勉強を進めていくと思います。
ここでは、医学部予備校に通う受験生の1日の勉強時間について見てみましょう。
1日の勉強時間は10時間をキープ!無理せず怠けず、ベストな体調を維持していこう
医学部予備校に通っている人の場合、授業がある時はそれを除いて5時間、授業がないときは1日10時間が理想です。
少し少ない、と思うかもしれませんが、「無理をせず、怠けず」が医学部受験生の鉄則です。
医学部予備校に通う場合は、必修の授業が組まれているので、それに合わせて生活リズムを一定に保つことで、体調を維持し、勉強時間をコントロールすることが可能です。
また、医学部予備校に通うことに合わせて、早寝早起きの習慣を身につけるのが良いと思います。
授業がある日は、6時頃起床、7時頃から8時までの1時間を「朝勉」の時間にし、9時からの医学部予備校の授業に出席、途中の休憩や空きコマなどを利用して1~2時間程度は自習時間を確保します。さらに夕方帰宅して早めに夕食を摂って18時~21時までは自習の時間、といった風に細切れに勉強時間を確保していきましょう。
ここでポイントとなるのは、生活に必要なこと(食事や風呂、洗濯掃除)をする時間を確保したスケジュールを立てることです。
食事時間を15分に設定したり、お風呂を30分に設定したりと、無理な計画を立てるひとがたまにいますが、それは早々に破綻します。
生活に必要なことは必要なことと割り切って、きちんと時間を割きましょう。
その分、短くなった勉強時間に集中して取り組むことも大切です。
勉強時間が足りない!そんな時にするべきこと
「昨日ちょっと体がだるくて勉強時間が足りなかったな~」「今日徹夜して取り戻そうかな」と思うことは誰しもあるでしょう。
1日の決まった勉強ノルマを達成できなかったら、どこかで取り戻さなければ、と思うのが当然です。
しかし、これはさらなる悪循環への第1歩です。
医学部受験生といえども人間ですから、体がだるくなることもあります。
徹夜なんて無理は絶対に禁物です。
自分で決めたノルマであっても、達成できなかったら潔くその日は諦めて予定をずらしましょう。
このような体調不良によるスケジュールのズレはままあることです。
これに対応するために、勉強ノルマは1週間ごとや3日ごとで区切って、その期間内に調整して行えば無理のないような設定にしておくと良いでしょう。
それでもノルマが達成できない、となったら、そもそものノルマ設定から考え直す必要があります。過剰なノルマを自分に課していないか、一度見直してみましょう。
年間スケジュールは緻密に、1日のスケジュールは柔軟に
医学部予備校に通う受験生たちにとっては時間が何より大切なリソースとなります。
時間管理は体調管理、進捗管理と直結していることです。
この年間スケジュール管理を上手にこなすことができたら、医学生になったときも、将来医師として働き始めたときも、かなり役に立つスキルとなります。
コツとしては、年間スケジュールは緻密に練り上げ、日々のスケジュールは柔軟に変更できるようにしておくことです。
年間スケジュールは長期スパンの計画ですから、ある程度ざっくりしてしまうのは当然です。
しかし、起こりうるイベントに慌てないためには、緻密な年間スケジュールが効果を発揮します。
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