日本大学は東京都の各地にキャンパスを持つマンモス総合大学です。
その医学部は東京都板橋区に位置しています。
首都圏の私立医学部として毎年多くの受験生が志願する、世間からの評判も高い大学です。
医学部受験生にとっては「関東地方の生徒が併願校の1つとして受験する医学部」といったイメージでしょうか。
古い歴史と伝統を持つことで評判の日本大学ですが、その実態は意外と知られていないかもしれません。今回は、日本大学医学部の概要と、日本大学医学部に特徴的な2つの事項を取り上げて、分析していきます。
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日本大学医学部はどんな大学?
2019日本大学医学部の学費・授業料
1~6年:1,500,000円
1~6年:350,000円
1~6年:1,000,000円
日本大学といえば「マンモス大学」「首都圏の人気私立大学」という評判が一般的ですが、その医学部については、実際のところどうなのでしょうか。
世間の評判からくる日本大学のイメージを丁寧に分析してその実態に迫ってみましょう。
入試偏差値は意外と低い!医師国家試験合格率は良好だったが近年低下傾向に
日本大学医学部の入試時点での偏差値は、全国82校ある医学部の中で67位となっています。
これは世間の評判の割には意外な数字かもしません。
一方、日本大学医学部の113回医師国家試験合格率は84.6%とかなり低い成績となっています。
合格率97.5%で、私立大医学の中でトップ5に入る好成績だった平成28年度110回医師国家試験から、日本大学医学部の国家試験合格率のランクは低下し続けています。
現在の在校生や次の入学生たちは、進級や成績の判定が厳しくなることを覚悟しておいた方が良いでしょう。
私立大学医学部にとって、国家試験の合格率は「集客」のために重要な広告塔です。
おそらく大学の上層部は近年の状況をよく思っていないでしょうから、学生への締め付けを厳しくして合格率を上げようと躍起になるはずです。
学生への締め付けが国家試験の成績の上昇につながるかどうかはまた別の問題なのですが…。
医学部受験の段階で国家試験の合格率を気にする人はあまり多くありません。
しかし、特に私立大では国家試験の成績が学内の雰囲気にも直結します。
意外なポイントかもしれませんが、受験校を決める時には、入試偏差値だけではなくて、国家試験における偏差値も重要となります。
学費は6年間で3300万超!
日本大学医学部の学費は6年間で3310万円で、平均的な私立大医学部並といって良いでしょう。
この他に後援会や学会費などの諸費用も合わせると、6年間で3380万円がかかります。
首都圏にある他の私立大学医学部であれば半分の学費で通える学校もあるため、相対的に人気は下がり、入試偏差値も低くなるでしょう。
ちなみに、学費が私立大学医学部の中で一番安い国際医療福祉大学では、6年間1850万円ですから、一口に私立大学医学部といっても学費の差というのはかなり幅があることがわかります。
国公立大学であっても医学部に入ると、学費以外にも費用は嵩みます。
医学生が買わなければいけない医学書は、1冊1冊が高額なので教科書代だけでもかなりの額です。特に私立大学の医学部の場合は、寄付金や父兄会などの会費で高額な費用がまとまって必要になる場面が多くなります。
医学部受験を考えている人は、6年間でトータルどのくらいの費用がかかるのか、さらにそれは「いつ」必要なのか、といったことをリサーチしておくと良いでしょう。
医学部受験における差別入試の問題…日本大学も
医学部受験に臨む上で、ここ数年で無視できなくなったのは「差別入試」の問題です。
東京医科大学に続き、順天堂大学、昭和大学などの医学部で、女性受験者の得点を一律減点していたり、2浪以上の受験生についても減点するといったことを、「募集要項等に明示することなく」行なっていたことが明らかになりました。
日本大学医学部でも類似の得点操作による不正な入試が行われていたことが明らかになりました。
具体的には2016年から2018年の3年間の一般入試において、追加合格者を発表した際に、卒業生の親族を優遇するということを行なっていました。
医学部の同窓会が作成したリストに基づいて受験者を判別しており、リストに載っていた人数はおよそ20人程度であったということです。
不正の影響で不合格となった学生10人については、追加合格として入学を許可しました。
元々日本大学医学部の入試形式には、「校友子女入学試験」があり、この方式では2親等以内の直系に日本大学の卒業生がいる人向けの方式です。
つまり、公に募集要項に盛り込んであるのであれば何ら問題のない制度です。
「広く募集します」と言いながら、身内だけを優遇するということは、詐欺と変わりません。
伝統ある医学部でこのような差別入試が行われていたことは非常に残念でなりません。
追加合格を出したとは言っても、不正入試がなければその人は2年早く医師に慣れていたわけですから、金銭的な損失も大きいと言えます。この辺りの補償をどうするのかについて、大々的に発表はされていませんが、少なくとも2年分の医師の年収程度は補償するべきでしょう。
このような事件が明るみになり、以後の入試においてどのような対応を取るのかは、まだ不透明です。
「世間に叩かれたから今後は日本大学医学部ではこのような差別は行われないだろう」と言い切るには信用が足りないでしょう。
受験校を決める際には、このような報道にも目を向けて、よく考える必要があります。
日本大学医学部・2つの特徴とは
医学部は総じてどの大学も似たり寄ったりなカリキュラムですが、大学の特徴や売り文句として、マイナーチェンジをすることもあります。
その中でも、教育設備や支援体制に大学のユニークさが表れます。
日本大学医学部の2つの特徴について見ていきましょう。
特徴1:質の高い医学英語教育
日本大学の特徴の1つは、質の高い医学英語教育です。
1年次から6年次まで密度の濃い医学英語教育が行われており、最終的に卒業時には「英文の医学文献を読める」「医療面接(診察)を英語で出来る」ことを目標としています。
全ての医学部で、医学英語の教育カリキュラムが組まれていますが、ここまで一貫した医学英語教育を行なっている大学は少ないと思います。
これからの日本は日本語を母語としない人たちが今までにないほど増加した社会になるでしょう。
そのような状況において、医療現場での英語スキルは社会の安定という面からも非常に重要になります。
特徴2:校則がある!?謎の禁止事項が多い
日本大学のもう1つの特徴は、「校則」があるということです。
どこの大学にも「学則」として入学・卒業・中退などの規定が定められていますが、ここでいう校則は、中学校・高校のような「謎のルール」のことです。
大学生といえば、明るい髪の人や奇抜な服装の人もちらほらキャンパスで見かける、というのがある意味自然なのですが、日本大学医学部では、「染髪・ピアス禁止」となっています。しかも「USBの使用禁止」という、「本当に大学か?」と疑うようなルールが施行されているようです。
データはクラウド利用が当たり前になってきている昨今、USBの使用禁止は、ある意味先進的なのかもしれませんが、禁止する理由は全く不明です。
2018年の時点での学生からの声ですから、今年になって改善されている可能性もありますが、入学を検討している人はこのような「ローカルルール」がある大学であることは念頭に置いておいた方が良いでしょう。
日本大学医学部は、コネクションを求める人にとって良い環境
日本大学医学部は偏差値自体は全医学部の中でもかなり低く、医師国家試験合格率も昨今低下してきている大学で、あまりポジティブなイメージが抱きにくい大学かもしれません。
しかし、伝統ある大学として、卒業生も多く、コネクションを作れるという意味では価値のある大学だとも言えます。
偏差値にこだわらず、将来の進路を幅広いものにしたい、と考え流ヒトにとっては、志望校のリストに加えてみる価値のある大学だと思います。
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