産業医科大学の各学部の偏差値や難易度は?就職状況などもご紹介!

産業医科大学の各学部の偏差値や難易度は?就職状況などもご紹介!

産業医科大学は1987年に設立された私立大学です。産業医大や産医大といった略称で呼ばれることもあります。

令和2年の医師国家試験で産業医科大学の学生の合格率100%を達成し、2021年9月に発表された「THE世界大学ランキング」では被引用論文数で世界第1位に輝き、全体の順位では日本第5位という高い順位に位置し、様々な面で評価を高めています。

今回はそんな産業医科大学の偏差値や各学部の特色、卒業生の進路、学費などについて幅広くご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。

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産業医科大学の基本情報

産業医科大学 偏差値

引用:産業医科大学 公式HP

名称 産業医科大学
区分 公立大学
設置学部 医学部
産業保健学部
学生数 1,006人(令和2年5月時点)
住所 〒101-0048 東京都千代田区神田司町2丁目2−11
入試課 医学部:093-691-7295
産業保健学部:093-691-7380
出典:産業医科大学公式HP

産業医科大学の偏差値と特色

産業医科大学 偏差値

ここでは、産業医科大学の各学部の偏差値と特色をご紹介していきます。

それぞれ偏差値を載せた表、特色の順番になっていますので、興味のあるところから読んでください。

医学部の偏差値と特色

入試形式 偏差値 共通テストボーダー得点率 倍率
共通テスト利用入試 67.5 84% 9.2
一般選抜 9.2
学校推薦型選抜 3.4
参照:産業医科大学 公式HP
参照:パスナビ

産業医科大学の医学部は、医学をより広い視野でより深く医学を考える能力を持った産業医を育成しています。ちなみに、産業医とは労働者が快適で健康な環境のもとで仕事ができるように専門的な立場から指導やアドバイスを行う医師のことです。

医学部では1年から6年にかけて産業医学に関する知識を系統的に学習し、5年次には大学の外の事業所で産業医の指導の下、現場実習を行います。

そして卒業直後には「産業医学総合実習(10時間)」を受講することで産業医の資格を取得することができ、医師免許と産業医資格(永久資格)のダブルライセンスを目指せることは産業医科大学医学部の大きな特色となっています。

また、産業医科大学医学部の特徴には、手厚い学費のサポートが挙げられます。

産業医科大学では「修学資金」という貸与型の奨学金を学生全員に貸与しており、その額は初年度が合計で3,797,200円、2年次以降は3,079,200円ずつ貸与されます。

これを差し引くと6年間の学費は30,490,000円から11,296,800円と大幅に安くなります。

修学資金は卒業後、産業医や産業医科大学の教員、労災病院の医師などになり9年間働いた場合には貸与学全額が返還免除になるので、医師を目指す方学生には非常にありがたい制度となっています。

さらに、産業医学部の学生の医師国家試験の合格率は令和3年度96.6%で全国平均91.4%を上回り、全国80大学中9位となる高い値になっています。

合格率が高いということはそれだけ真面目な学生が多いととることもできます。ですので、優秀な学生の中で優秀な産業医を目指したいという方には産業医科大学はオススメです。

産業保健学部の偏差値と特色

看護学科
入試形式 偏差値 共通テストボーダー得点率 倍率
A方式(共通テスト利用) 42.5 60% 1.9
B方式(共テ利用) 60% 2.0
学校推薦型選抜 1.8
参照:産業医科大学 公式HP
参照:パスナビ
産業衛生科学学科
入試形式 偏差値 共通テストボーダー得点率 倍率
A方式(共通テスト利用) 40.0 54% 1.2
B方式(共テ利用) 40.0 54% 2.0
学校推薦型選抜 1.2
参照:産業医科大学 公式HP
参照:パスナビ

上に示したように産業保健学部の偏差値は40.0~42.5です。難易度は高くありませんが、倍率が1を超している場合は必ず落ちる方が出ますので気を抜かず勉強をしましょう。

看護学科では、看護専門職の基盤となる態度や能力、知識を身に着けるだけでなく、産業看護職として持つべき科学技術の進歩や変わりやすい社会に対応できる柔軟な思考力を持った人材を育成しています。

看護学科の特徴には、充実した設備とe-ラーニング実践していることが挙げられます。

看護師に必要な能力を養成するために産業医科大学は様々な実習室を用意し、各部屋に大画面プラズマモニターを設置することで教員の動きをつぶさに見て学べるようにしています。

さらに、看護技術自己学習ラボラトリーという施設には最新の看護用品や医療機器を設置し、学生の技術向上をサポートしています。

看護学科のもう1つの特徴として、最新の設備を備えた産業医科大学病院で研修を経験できるということが挙げられます。

看護学科の実習は多くが24診療科、678床を備える総合病院である産業医科大学病院で行われ、実践的な状況で最新の看護を学ぶことができます。

産業衛生学科は、高校で学んだ知識を発展させ、労働者の健康や労働者にとって快適で安全な職場を作ることについての知識を備えた人材を育成しています。

産業衛生学科の特徴は就職・進学率が非常に高いということが挙げられます。

産業衛生学科では、2000年の第1期生から卒業生全員が希望する分野への就職・進学を果たしています。

このように高い就職・進学率が出ている背景には労働環境を改善しようとする企業側の需要があります。社会が求める人材になれるので、確実に就職したいという方には産業衛生学科はオススメです。

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産業医科大学の卒業生の進路

ここでは、産業医科大学の卒業生の進路についてご紹介します。

医学部
卒業者数 臨床研修医 その他
88 85 3
産業保健学部
卒業者数 保健師 看護師 作業環境測定士・安全衛生スタッフ等 進学 その他
89 12 52 21 4
参照:産業医科大学公式HP

表を見てわかる通り医学部ではほとんどの方が臨床研修医になっている一方で、産業保健学部の学生は比較的様々な職業についており、進学する方も多くいます。

看護師になった方の就職先には例えば、産業医科大学病院や東京労災病院、NTT東日本関東病院などがあります。また、保健師になった方の就職先にはリコーインダストリーやSUBARU、聖隷福祉事業団などがあります。

医学を卒業した方も研修期間を終えた後は全国の病院や労災病院、行政機関、産業医学研究機関などに勤めています。

産業医科大学の学費

以下は産業医科大学の検定料と入学金、授業料を掲載した表になります。

医学部の学費(初年度)
入学料 授業料 施設設備費 実験実習費用 合計
1,000,000円 3,115,000円 1,300,000円 500,000円 5,915,000円
産業保健学部の学費(初年度)
入学料 授業料 施設設備費 実験実習費用 合計
282,000円 765,000円 170,000円 80,000円 1,297,000円
参照:産業医科大学 学費

産業医科大学は私立大学ですので学費は高額になっており、医学部では6年間で合計30,490,000円、産業保健学部は4年間で合計4,342,000円となります。

しかし、「医学部の偏差値と特色」の章でご紹介したように産業医科大学には「修学資金」という貸与型の奨学金があり、これは医学部の学生に関しては卒業後9年間に渡って医師として働いた場合に貸与された奨学金が免除になるというものです。

この修学資金は産業保健学部でも貸与を受けることができ、卒業後4年間に渡って産業医科大学の看護師や労災病院や指定機関の職員として働いた場合には返還が免除になります。

この貸与額を除くと医学部での実質負担額は11,296,800円、産業保健学部では3,425,200円と大幅にお安くなるので産業医や看護師、保健師などの職業に就く夢を持つ方にはありがたい制度です。

産業医科大学の入試形式

合格

産業医科大学では、大きく分けて以下の2種類の入試を実施しています。

  • 一般選抜
  • 学校推薦型選抜
  • ここでは、2種類の入試の中でも入学者の多くが利用する入試制度についてご紹介します。

    一般選抜
    入試形式 募集人員 試験科目
    一般選抜 約80 1次試験:国・英・数・理・社
    2次試験:数学・理科・外国語・小論文・面接
    学校推薦型選抜 約25 推薦書・調査書・志望理由書・特別活動記録・小論文・面接
    参照:産業医科大学公式サイト

    参照:産業医科大学公式サイト

    産業保健学部
    入試形式 募集人員 試験科目
    一般選抜 看護学科約35名
    産業衛星学科約15名
    1次試験:国・英・数・理・社
    2次試験:国語・外国語・面接
    学校推薦型選抜 看護学科約35名以内
    産業衛星学科約5名以内
    推薦書・調査書・志望理由書・特別活動記録・小論文・面接
    参照:産業医科大学公式サイト

    参照:産業医科大学公式サイト

    産業医科大学の入試形式には上にあるように一般選抜と学校推薦型選抜があります。

    一般選抜については医学部と産業保健学部ともに1次試験(大学入学共通テスト)に加えて筆記試験、面接があるので、準備することは山積みになるかと思われますが、1つ1つ確実に能力を身につけていくことが肝心でしょう。

    また、学校推薦型選抜については一般的な大学にあるように受験者が全員受かるということはありません。毎年、医学部、産業保健学部ともに落ちる生徒が多く出ます。ですので、落ちても気を落とさず一般選抜対策に切り替えられるように心構えをしておきましょう。

    産業医科大学についてのまとめ

    今回は産業医科大学についての情報をまとめてご紹介しました。
    おさらいすると、以下のようになります。

  • 医学部と産業保健学部がある
  • 偏差値帯は40.0~67.5
  • 修学資金制度がある
  • 医学部に関しては入学は容易ではないですが、他大学に比べて大幅にコストを減らして医師免許取得を目指せるので医師になりたいという方にはオススメの大学です。

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