近頃、改元や御朱印集め、刀剣の人気などによって神社が注目を集めています。神社内で白衣を身にまとった神主や宮司などを見たことのない人はあまりいないでしょう。そんな神主、いわゆる「神職」を目指すことのできる「神職養成大学」があることをご存じでしょうか。
神社にいる人って、山で修行してるんじゃないの?そう考えている人もいるかもしれません。
今回は、皇學館大学神道学科の神職養成課程や就職先、入試方法、さらに國學院大學との違いについて紹介し、あまり馴染みのない神職を目指すことができる大学についてお教えします。
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2つの大学、具体的に何が違う?就職は?
全国に大学は多々あれど、神職を養成する大学はたったの2つ、東京の國學院大學神道文化学部と三重県の皇學館大学文学部神道学科しかありません。どちらも私立大学で、習得できる神職階位は同じですが具体的にどのような違いがあるのでしょうか。
また、皇學館大学の神道学科に進んだ場合の卒業後の進路について少しご紹介します。
具体的にどう違う?歴史と行事比較
皇學館と國學院、どちらの大学も明治15年に開学しました。しかし皇學館は国立大学、國學院は私立大学と、その在り方は異なりました。その後、第二次世界大戦を経て皇學館は廃学となり、一時は國學院の一つのみになりました。その後卒業生らの尽力によって、皇學館が私立大学として再興され現在に至ります。
皇學館大学と國學院大學の違いは歩んできた歴史や、それぞれの大学の建学の精神からうかがうことができます。そしてその違いはカリキュラムに具体的な形として現れています。
どちらの大学もそれぞれ伊勢神宮、明治神宮の近くに位置しているために、新入生は入学してすぐに伊勢神宮、あるいは明治神宮を参拝することになります。特に、皇學館大学は開学が伊勢神宮と深くかかわるために、ほぼ毎月のように神宮を参拝する行事があります。
神道を勉強して、将来はどうするの?
大学のことがわかっても、具体的な将来設計ができなくては意味がないですよね。そもそもあまり意識することのない神職、実はただ単純に「神社に勤めている」だけではないんです。
あまり知られていませんが、神職にも階位が存在します。上から順に、浄階、明階、正階、直階です。ほかにもありますが、ここでは大学と関わらないので割愛。
さて、どちらの大学も「神職養成課程」という課程が設置されています。この課程は、神職になりたいという固い決心のもとで履修することが推奨されています。
必修科目を履修し、さらに6つの実習を必ず履修することで、「正階」が卒業と同時に授与されます。さらに、すべての必修科目で優秀な成績を修め、6つの実習を履修し、そのうえで神宮実習と中央実習の2つを履修した学生は「明階」を授与されるための資格が与えられます。卒業後に数年間の奉職を行うことで、明階が授与されます。
ここまで、神職になることを前提としていますが、神道学科に入ったからと言って必ずしも神職にならないといけないわけではないです。神道学科から一般企業に就職する人も多いです。むしろ、神職の求人はあまりないので、一般企業に就職したのちにご縁があって神社へ奉職、という形が多いです。
皇學館大学の入試と学生生活について
ここでは、皇學館大学文学部神道学科の入試方法について解説していきたいと思います。私立大学であるため、神道学科への入学のチャンスは比較的多いです。しかし、神職養成という特殊性から、神道学科の入学希望者は生家が神社であり、跡を継ぐことが決まっている場合があります。そういった学生たちも普通の入試で入学するのでしょうか?
さらに、入学した学生がどう生活しているのかご紹介します。入試方法は大まかに4種、どれを選ぶ?
まずはAO入試。8月ごろに行われるAO入試で神道学科に入学するには、神社家子女たちのための「神職後継者選考」と「一般選考」のパターンがあります。どちらも専願に限られているので、もしあなたがほかにいくつかの大学を検討しているならあまりお勧めはできません。
次に推薦入試。これは前期A・Bと自己推薦2種に推薦入試後期があります。おおよそ11月ごろに行われます。基礎学力型と基礎学力と面接型があるので、自分に合った入試方法を選ぶことができます。
そして一般入試。一般入試はもっとも種類が豊富です。
1月ごろに行われる一般入試前期では、3科目型か2科目型か、得意2科目かを選び、センター試験を追加するかしないか選ぶことができます。また、試験会場が多いので、わざわざ本学まで足を運ぶ必要がないのは魅力でもあります。 2月ごろの一般入試中期は、試験場が関西圏の3か所に限られます。3月の一般入試後期では試験会場が本学のみになります。最後にセンター試験。前期が1月、中期が2月、後期が3月と大抵の大学と時期は変わりません。こちらは前後期にかかわりなく3科目型に限定されます。
皇學館入学が決まった、どう暮らす?
皇學館大学には学生寮がありますが、大体AO入試と一般推薦前期の人数が確定した時点で、学生寮は定員に達します。私は一般入試前期で入学しましたが、11月の時点で寮が定員に達したと通達があり、2月に合格通知が届いてから下宿先を探すのに苦労しました。
愛知県内の自宅から通っているという学生も多いですが、やはり遠いため2年生になると下宿先を探し引っ越す人もいます。そのため、学内でアパートの斡旋が積極的に行われています。
神道学科の学生は他学科に比べても、特にスーツを着る機会が多いです。そもそも、皇學館自体が他のどの大学と比べてもスーツを着る機会がはるかに多いです。実際私も入学後1週間は毎日スーツで通いました。入学式で着る1着しかなかったので、急遽追加で購入した、という学生がほとんどです。
大学生になったら好きな服を毎日着れる、と思っていてたら出鼻を挫くことになります。
結局皇學館の神道学科ってどうなの?
ここまで皇學館大学や國學院大學、神職養成について解説してきました。日常生活ではあまり馴染みのない世界の話だったと思います。しかし、事実としてここで紹介したことは神道学科の面白さの2割にも満たないです。
皇學館大学の門をたたくと、とても独特で愉快な授業や教授たち、行事が待っています。 神道に興味を持っている人や、そうでない人が少しでも皇學館大学に興味をもってもらえたらうれしいです。
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