医学部受験を成功するのにどのくらい勉強時間が必要だったか?

医学部受験を成功するのにどのくらい勉強時間が必要だったか?

日本には82の医学部があり、その中で合格難易度に差はありますが、どの医学部を受験するにも相当の努力が必要であることには変わりありません。

一般的に医学部受験を成功させるためには、他学部を受験する場合よりも多くの勉強時間が必要であると言われていますが、具体的にはどのくらいの勉強時間が必要なのでしょうか?

また、医学部受験の成功のためにはどのような勉強が必要なのでしょうか。医学部受験を実際に経験し、成功した筆者が合格に必要な勉強時間を分析します。

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医学部受験生は毎日、何時間勉強しているのか?

ノートとペン

医学部を受験する人は毎日、何時間を勉強時間に充てているのでしょうか。

インターネットで検索をすると、医学部受験の体験記は星の数ほど出てきます。そこに書かれている勉強時間は本当に様々で、1日15時間勉強しても受からなかった人も入れば1日6時間で良いとする人もいます。

医学部受験は情報戦とも言われます。

自分に必要かつ客観的に正しい情報を手に入れることが医学部受験の成功への第一歩です。しかし、「どのくらい勉強すれば合格するのか?」について客観的に正しいと思われるデータはなかなか見つかりません。

実際に医学部受験を経験し、そして成功した私自身の経験では、合格した年も不合格だった年も、勉強時間の総量はあまり変わらず、勉強の「質」が変わったように思います。

合格した年の一日の勉強スケジュールは次のようでした。

まず予備校に通う日のスケジュールです。

予備校がある日
5:00 起床
6:00 勉強開始
8:00 朝食
9:00 予備校へ
12:00 昼食を食べながら暗記など単純な勉強
17:00 予備校終了
  帰宅して夕食など
18:00 勉強開始
20:00 風呂に入る
21:00 布団に入り、スマホアプリでできる暗記など
  就寝

上の表を見ていただくと、予備校の授業以外に朝2時間、夕方2時間の計4時間の勉強時間を確保しています。

また、予備校がない日のスケジュールは次のようでした。

予備校がない日
5:00 起床
6:00 勉強開始
8:00 朝食
9:00 勉強開始
12:00 昼食を食べながら暗記など単純な勉強
13:00 勉強開始
15:00 休憩(外を散歩したり、軽いストレッチなど気分転換)
16:00 勉強開始
18:00 夕食など
19:00 勉強開始
20:00 風呂に入る
21:00 布団に入り、スマホアプリでできる暗記など
  就寝

およそ2時間ごとに勉強を中断していますが、1日の勉強時間の合計は10時間です。

意外と短いでしょうか。しかし、0からのスタートであってもこの生活を半年間でも続けられれば、医学部受験の成功が少し現実的になることは確かです。一定の勉強時間のリズムを継続することが一番難しく、そして医学部受験の成功への一番近道となります。

人それぞれによって体力や気力のキャパシティは異なります。医学部受験をするからといって、全員が毎日14時間の勉強をするわけではありません。それよりも、体調管理を徹底し、起床時間と就寝時間を必ず守ることが医学部受験の成功への鍵となります。

医学部受験に臨むならば、先ずは自分のキャパシティと相談して、「自分が1日に可能な勉強時間」を割り出しましょう。

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予備校に通う場合の医学部受験

先生

医学部受験を考える人の多くは予備校に通います。「医学部受験専門」の予備校を選ぶ人もいるでしょう。予備校に通うことができる場合には予備校の授業をフルに活用しましょう。

予備校によっては医学部受験に必要のないレベルの授業までカリキュラムに組み込まれていることがあります。古文や漢文などの国語の授業を「切る」と言って授業に出なくなる受験生も多くいます。

しかし、一般的な医学部受験の場合、受験の直前期になって受験する教科が変わることがあります。これは、医学部受験をする多くの人が「志望校」ではなく、「医学部合格」にこだわるためです。つまり、直前になって今まで想定していた志望校と異なる大学を受験することになる可能性があります。

多くの予備校の授業は、医学部受験に広く対応できるようにカリキュラムが組まれています。できるだけ授業には参加し、必要を感じない科目ががあれば予備校のスタッフなどと相談してみましょう。

予備校の授業にきっちり出ると、自分の勉強時間が減ると感じてしまうかもしれませんが、授業時間も立派な勉強時間です。
授業中に吸収できることは一人で勉強している時間よりも多いはず。授業時間を目一杯に活用し、効率よく勉強を進めましょう。
予備校の授業がある日は1日4時間、ない日は10時間程度の勉強時間を確保することを目安にすると良いでしょう。

予備校に通わない場合の医学部受験

予備校を使わないで受験する、いわゆる「宅浪」という医学部受験の方法もあります。会社勤めをしている人や別の大学に通いながら医学部受験にチャレンジする人などは予備校に通わないで勉強することが多いでしょう。この場合、医学部受験の成功のためには勉強時間の確保はかなり重要なテーマになります。

予備校は授業を受ける、というだけでなく勉強のペースメーカーでもあります。そのため、予備校を利用しないで医学部受験をするには、自己管理を徹底する必要があります。

また、自宅での勉強時間が長くなると、どうしてもダレてきてしまいます。このため、昼間だけ貸し自習室に通うなど、自宅以外の勉強場所を確保しておくのも一つの手でしょう。スポット的に予備校の授業に通うのもペースメイキングには良い方法の1つです。多くの大手予備校では単科コースといって特定の1科目のみ受講することができるコースを設けています。

予備校に通わない場合も、1日10時間は勉強時間を確保することを目安に、時間管理を行うと良いでしょう。

何をどのくらい勉強する必要があるのか?

単語帳

医学部受験を成功させるためには、どの科目もバランス良く高得点を取る必要があります。英語だけが高得点であったり、数学が得意でも国語がからっきしダメ、という人は合格は難しいでしょう。

特に国公立の医学部受験を考える場合、現行の試験ではセンター試験が1次試験として課されています。ここで9割前後の得点を取ることが、志望校の選択やその後の合否を分けます。

つまり、英語や国語でも85%以上を得点することが必須になるのです。医学部受験は文系・理系で言えば理系に類されるのが一般的ですが、文系・理系に関わらず全ての科目で満遍なく高得点を取ることが求められます。

したがって、現行のセンター試験を受験して医学部受験を成功させるためには、センター試験の対策は重要です。1年間の受験期間を想定した場合、勉強時間の比率は次のようにすると良いでしょう。

  • 4~8月頃まで 「センター試験:二次試験」=「6:4」
  • 9~11月頃まで 「センター試験:二次試験」=「5:5」
  • 12~1月頃まで 「センター試験:二次試験」=「8:2」
  • センター後~  二次試験対策と面接試験対策

ほとんどの医学部受験では筆記試験とは別に面接試験が課せられます。これはどのような人物なのか、医師という職業についてどのような意識を持っているのか、など基本的な人間性を確認するための面接なので、新たに勉強する事項はありません。

ただし、予行演習は必ず1回はしておいた方が良いでしょう。予備校や各種機関で医学部受験の面接対策の講座や模擬面接などが開かれますので、予備校に通わない人もこれだけは参加するのがベターです。

変わりゆく医学部受験、そこで成功するために

2020年度(2021年1月)から現行のセンター試験に替わって「大学共通テスト」が施行される予定です。どのように運用されるかなど、まだ不透明な部分が残されており、現役生を含めた多くの受験生は不安に思っていることでしょう。

しかし、医学部受験の成功に求められる学力は、そう大きくは変わらないと考えられます。まずは、自分が志望する医学部をよく知ること、そして求められている学力を身につけるために、日々の努力を怠らないことが大切でしょう。

今年浪人する人であれば、絶対に今年で合格するために綿密な計画と、体調管理を徹底しましょう。

医学部での勉強は大学受験までとは全く異なる世界です。試験続きで辛い日々もありますが、医学部受験で培った努力する姿勢と、「絶対に医師なる」という強い気持ちは、入学してからも医師になってからもあなたの支えとなります。

 

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