医学部受験生の睡眠時間。こう聞いて皆さんはどんなことを想像しますか?寝る間も惜しんで、頭に「合格」と書かれた鉢巻を巻いて一心不乱に参考書を読み漁り問題を次から次へと解きまくる…。
こんな受験生の姿を想像しませんか?少し大げさだったかもしれませんがこの印象に近いものを抱いている人は多いのではないでしょうか。
ひと昔は受験において睡眠時間が三時間の受験生が合格し、四時間寝た受験生は落ちるという意味合いで「三当四落」などという言葉が流行ったようです。
ただし時は流れ、生命科学や分子生物学が発達した今、このような昔の常識は覆されています。
今回は医学部受験生の適切な睡眠時間とそれに伴う勉強の質の変化について紹介していきたいと思います。
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睡眠時間は何事においても最優先事項である!
先ほど紹介したように昔は、とはいっても私たちの親世代の時代ですが、睡眠時間を削って勉強することが良いとされていた時代がありました。
しかし、現在は世に出回っている医学及び生物学分野の睡眠に関する論文をいくら読んでも、睡眠時間の欠落によるポジティブな効果を出たという主張している論文を目にすることは稀です。
具体的に睡眠時間の欠落が勉強の質に及ぼす影響はどのようなものなのでしょうか。
記憶力の低下が避けられない!慢性化すると恐ろしいことに
睡眠時間の現象で真っ先に挙げられる勉強の質に対する影響は記憶力の低下です。人間は寝ている時、特にレム睡眠と呼ばれる睡眠の時に記憶の形成やラベル付けなどを行います。
勉強に置き換えると、その日に学んだことの整理が睡眠中に行われることになります。
医学部受験生は多くの知識を確実かつ瞬時に引き出せるようにしておく必要があるわけですから、この記憶の定着が阻害されることのデメリットは計り知れません。
結果的に勉強の質が落ちて合格が遠ざかってしまいます。また、睡眠不足は慢性化すると自分で自身の体調の悪化に気づけなくなります。
人間の慣れという能力が悪い方に働いてしまうことになります。常に睡眠時間が短くて、あまり勉強の効率が良くないと感じている人がいたら要注意です。
シンプルに体調が悪化する
想像に難くないと思いますが睡眠時間が少ないと免疫系の活性が落ちます。つまり風邪やインフルエンザといった感染症にかかりやすくなります。
医学部合格にとって時間は命の次くらいに貴重なものになりますから、感染症などで数日が潰れると医学部受験生にとってそれだけで致命傷です
。免疫系が弱る理由は、レム睡眠と対をなすノンレム睡眠の時間が削られるからです。ノンレム睡眠では脳だけではなくて体も休みます。
ここで体を構成する全身の細胞が休憩するわけです。この時間が無くなるということは、休みなしで常に走り続けるようなものです。
数日は持つでしょうが、そう遠くない先で限界が来ます。その日の疲労はその日のうちに回復するように努めましょう。
適切な睡眠時間は?
ここまで睡眠時間を削るデメリットについて説明してきました。
では実際のところ、医学部受験生はどれくらいの睡眠時間を確保すれば効率の良い勉強に良いのでしょうか。ここでは睡眠時間に加えてどの時間帯に何の勉強をすると質が上がるのかを紹介します。
医学部受験生の場合
一般的に中高生の理想の睡眠時間は8~10時間と言われています。確かに肉体的にも精神的にも急激に成長する時期ですからこらこのくらいの睡眠時間は確保できれば理想です。
しかし、現実的にはこれだけ確保するのは難しいでしょう。
医学部受験生であれば夜遅くまで予備校などで自習している人も多いはずですし、そこから帰宅して次の日にまた朝7時代から活動しなければならないので8時間というのは厳しいと思います。
そこで私は「寝る時間帯」を意識していました。高校生の場合は22~02時の間に成長ホルモンが分泌され、脳と体が最も休みやすい状態になります。
成長ホルモンは寝ている間しか分泌されませんから、なるべくこの時間帯には寝ている必要があります。
理想は23時にはベッドに入って寝てしまうことです。この時間に寝ることが出来ればその日の疲れを翌日に持ち越さなくてすむでしょう。
記憶の定着度も申し分ないはずですし、免疫系にも良い効果があります。従って、予備校に夜遅くまで残っている人はなるべく21時半くらいには帰宅する準備をするようにすると良いと思います。
家に帰った後はなるべく早く食事と入浴を済ませ、その日に学んだことを振り返り、最後に暗記ものをしてから寝ましょう。
最後に英単語などの暗記物を詰め込む理由は後ほど説明しますが、医学部受験生がこの習慣が身に付けると、勉強の質が格段に上がることは間違いないと思いますし、他の医学部受験生に対してもアドバンテージを取れるでしょう。
各科目の適切な時間帯
医学部合格には効率の良い勉強というのは必須です。そして各科目には勉強するのに適した時間帯があります。
例えば数学や物理は朝起きてから初めに勉強するのに向いている科目です。寝起きというのは一日の中で最も脳がクリアになっているので、この時間帯が数学や物理といった論理的思考の訓練に集中して取り組めるということです。
逆に夕方は人間の脳が一番疲労しやすい時間帯ですので論理的思考には向きません。夕方は社会や生物などの暗記の比重が大きい科目に当てると良いでしょう。
そして暗記したものは先ほど上げた通り寝ている時間に整理され、さらに成長ホルモンが分泌される時間帯であればなお良いということになります。
以上をまとめると、一日の勉強スケジュールとしては午前中から昼過ぎにかけて理数科目をやって、昼食後の眠たい時間帯は英単語や文法などを詰め込み、夕方からは計画が遅れている科目の調整に費やすのが医学部受験生の理想と言えます。
また暗記物は寝る前にざっと確認して起床後すぐに復習することで定着率がグンと上がることがわかっていますので是非実行してみてください。
まとめ|適切な睡眠を取って受験に励んでくださいね
いかがでしたか?今回は医学部受験生に勘違いされやすい睡眠時間に焦点を当てて、勉強の質とともに解説しました。
適切な睡眠は合格のための必要条件といえます。この機会に自分の睡眠について振り返ってみてはいかがでしょうか。
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