医学部の学生は何歳で卒業して、その後にどのようなプロセスを経て一人前の医者になっていくのか。
このことは意外と知られていないことです。
また最近では海外の医学部へ留学に行く学生も増えてきたので日本の医学部だけに留まらず広い視野を持って医学部というものを捉えるようになってきています。
しかし、海外の医学部なんて言われてもあまりピンときませんよね。
今回はまず日本の医学部について、その卒業したときの年齢や卒後のキャリアなどについて説明してから海外の医学部についての仕組みを紹介していこうと思います。
ただし、海外の医学部に関する情報は頻繁に更新され、また日本の厚生労働省の海外医学部卒の人に対する日本での医療行為における扱いは変わるので、興味がある方はぜひ自分で一度その仕組みを調べてください。
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日本の医学部で医者になるには…?
日本の医学部に入学した場合にどのようにしてキャリアを築いていくことになるのでしょうか。
まず、医学部の学生の卒業年齢は入学時の年齢と入学後の留年の有無によって変わってきます。
高校を卒業したのちストレートで医学部に合格して入学を果たした学生が、留年することなく無事に卒業できたと仮定すると卒業して働き始める卒業年齢は24歳ということになります。これが最年少でのお医者さんデビューということになります。
もちろん、医学部の入学試験は難易度も倍率も他学部と比較しても非常に高いため浪人を経て入学してくる人も多いです。また入学したはいいものの留年してしまい、ストレートで卒業できない人も少なくありません。
また、医学部は卒業できたものの、医師国家試験で不合格になってしまった場合も実質の卒業年齢は遅れることになります。
こういった人たちは浪人した年数と留年した回数分の和を24に足した年齢が医者として世に出る卒業年齢になります。つまり日本の医学部を出たときの卒業年齢は最低でも24歳、平均的には25,26歳という印象があります。
一般的な大学生は基本的には留年せずに卒業できるので4年で卒業で就職すると考えれば医学部の学生は働き始めるのが少し遅いということになりますね。
医学部を卒業した後は?
次に医学部を卒業した後の話になります。
医者と聞くと高収入というイメージを持つ方が多いかもしれませんがそれは一人前の医者になった時の話です。
日本の医学部では医学部の6年生で国家試験をパスして卒業出来た人は次の年から初期研修医として働き始めることになります。
初期研修医というのは間違いなく医者ではあるものの、まだ駆け出しの修行期間の医者ということになります。自分の指導医のもと日々過酷な業務をこなすことになります。
特に日本の研修医は本業以外の仕事も任されることも多いようでかなり忙しい期間のようです。この期間の収入は日本の平均的な水準に近いです。
そして2年間の研修期間を経て後期研修医になった時にやっと一人前の医者としてしかるべきお給料を頂くことになります。
アメリカとヨーロッパではシステムが違う?留学にかかる費用やそれぞれのメリットを紹介!
ここからは海外の医学部への留学に焦点を当てていきます。
海外の医学部留学が近年注目されるようになった理由はいくつかあります。
一つ目は日本の医学部の学費の高さが挙げられます。日本では国立大学の学費は年間約540000円であり、これなら一般家庭でも学費を支払うことができると思います。
しかし、国立大学の医学部は難易度が他学部に比べてずば抜けて高く、さらに倍率も高い上に修練を積んだ浪人生などと合格の椅子を取り合うことになるので現役で入学できる人は多くありません。
私立の医学部は日本にたくさんありますが、こちらは最も安い水準の慶応大学医学部ですら年間300万円を上回ります。
これが最低でも6年は必要ですから生活費を合わせると3~4千万は必要になるでしょう。この額はとても一般的な家庭では払えないでしょう。
私立の医学部に通う余裕のある家庭はそれこそ医者の子であったり、企業の重役の令嬢であったりすることが多いです。
つまり、中流以下の家庭出身で医学部を志したとき、可能性としては国立大学医学部しかないわけです。国立大学の医学部への入学が難しいのは上述の通りです。
海外留学をして海外の医学部を目指す選択肢
さて、ここで別に医学部に行くのに日本にこだわる必要がないのではないかという発想がでてきます。
海外の医学部に進学してその地の医師国家試験をパスして医師になれれば、厚生労働省に申請して日本での医療活動が認められることがあります。
特にアメリカやヨーロッパの医学部であれば、現段階ではほぼ確実に卒業後帰国して医者として働くことができます。
また、ヨーロッパを含めて、海外の医学部の授業は基本的に英語で行われるので現地での医学部生活を乗り越えれば英語力と現地の外国語も習得することもできます。現地の友人もできますし、何より海外の文化に触れられることが魅力的ですよね。
ここではアメリカとヨーロッパの医学部についてその仕組みと卒業年齢について紹介していきます。
アメリカへの留学!費用は高いが世界最先端を走ることが可能!
アメリカの医学部は日本の医学部とはシステムが大きくことなります。
アメリカでは医学部は日本で言う大学院の扱いになります。つまり、医学部(メディカルスクール)に進学するためにはまずはメディカルスクールが指定する一般的な学部(4年制)を卒業して学士号をとることが必要条件となります。
その後MCAT(medical college admission test)という試験をパスしたのち、これまでの人生でしてきた医療ボランティア活動なども考慮した面接があり、全てクリアして初めてメディカルスクールへの入学を許可されます。
留年しなかった場合メディカルスクールで4年間過ごすことになります。
学費はかなり高く、語学的な負担もさることながら、経済的にもかなり厳しいものがあります。
卒業後にも、日本で言う初期研修期間にあたるフェローシップが3年あるので最短でも医者として働くのに11年は必要になります。つまり高校を卒業してすぐにアメリカの大学に進学したしても医師として働き始める卒業年齢は30歳くらいからになります。
もちろん留学なのでTOEFLでの高得点スコアも要求されます。
ただしアメリカのメディカルスクールの最大のメリットとしては、常に最先端の医療に触れることができるということが挙げられます。
日本では法律が厳しくてなかなか新しい手術の術式や新薬の開発が進みませんが、アメリカは凄まじい速さで医療が進歩しています。従ってアメリカの医療界で研鑽を積めば帰国後に相応のポストにつける可能性があります。
知的好奇心が強い人にはアメリカの医療界はとても魅力的ですよね。
ヨーロッパの医学部は学費が安い!さらに卒業後の就職可能圏が幅広い!
次にヨーロッパの医学について紹介していきます。
海外で医師免許をとることを考えたときにヨーロッパはアメリカの次に想定される留学先ですよね。
ヨーロッパで医師免許をとればEUの協定によりEU加盟国のどこでも医師としてはたらくことが可能です。
ここでは代表そしてチェコの医学部について紹介します。
チェコの医学部は日本と同じ6年制です。従って卒業年齢も日本の場合とほぼ同じ24歳以上と考えても良いでしょう。
気になる学費は日本の理系一般学部と同じくらいと魅力的です。
また、教育水準の高さも世界から認められており、選抜方法も書類選考と統一の筆記試験、及び複数回の面接とアメリカの医学部と比較しても難易度は低いです。これは日本の私立医大にいく余裕がない家庭の学生としては魅力的ですね。
卒業後も幅広く働くことができるのでチェコでとる医師免許は日本の医師免許に引けをとらず有用なものでしょう。
もちろん入学後は相当量の勉強量をしなければなりません。
言語的な問題もありますし、一概に楽とは決して言えませんが頑張った先にはそれ相応のリターンもありそうです。
海外の医学部は意外と現実的だった!
いかがでしたか?
このように考えると海外の医学部というあまり実感の湧かない進路も意外と身近で現実的に思えてきませんか?
今回は日本の医学部における卒業年齢とその後のキャリアとアメリカやヨーロッパといった海外の大学生の卒業年齢を中心紹介していきました。
アメリカの医学部に関してはウェブでも十分に情報を集めることができますが、ヨーロッパについてはあまり詳しく知ることはできないかもしれません。
またこの記事に書いてある情報もアップデートされた場合には古い情報となってしまう可能性があるので、特にヨーロッパの医学部への留学を考えている人は、書籍や目的の大学などのホームページから最新の情報を入手するように心がけてくださいね。
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