医学部受験の際に避けて通ることができないものに学費という経済的な問題があります。 国公立大学の医学部ならともかく、私立大学の医学部受験及びその進学にあたってはそれ相応の額が必要になってきます。
奨学金を借りるにしても、基本的にいずれは返済しなければなりませんし、全額奨学金で払うと卒業後には想像したくないほどの額になっているでしょう。
何とかして給付型のものが欲しい!と思うのは自然なことだと思います。実際に医学部の中には特待生という制度を設けて、相当な額の給付を行う大学がいくつかあります。
今回はそんな医学部受験の特待生という制度にスポットライトを当ててお話していきたいと思います。勉強に自信はあるけれど、そんな制度知らないという医学部受験生は必見ですよ!
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奨学金とは違う特待生制度
まず初めに、奨学金と特待生制度の違いについて説明していきたいと思います。この両者について、その額や返済の有無、適用条件を中心にお話していきます。
奨学金って?
もうご存知の方も多いかもしれませんが奨学金というのは平たく言えば借金と同義です。
学業に勤しむために低金利でお金を借りることになります。従って借りる額は生活に必要な分とうであるのが普通で、借りるための条件も比較的ゆるいことが多いです。
ただし、給付型の奨学金は家計の世帯収入や大学入学までの学業成績が条件に入るため、これを受け取るのはなかなか難しいです。継続条件としても留年したりしない限りは卒業するまで借り続けることができます。
代表的な奨学金団体には日本学生支援機構の奨学金があり、幅広い学生がここから奨学金を得ており信頼できる機関は多いものの、いずれにしても借金であるためなるべく借りないようにしたいというのが本音だと思います。
特待生制度
それでは今回の主題である医学部受験の特待生制度についてお話します。
特待生制度は大学入学試験時、あるいは入学後の成績が優秀であれば世帯収入などに関わらず経済的な支援を受けることができる制度です。
給付の形態については大学によって大きく異なってきますが基本的には入学金を始めとした授業料などの学費が半分あるいは全額免除になったり、月に数十万円の給付を受けたりすることになります。
一つ例として慶応大学医学部の特待生制度を覗いてみると、一般入学試験成績上位者10名に、第1~4学年の各年度で一人当たり年間200万円(総額800万円)を給付すると記載されています。
ただし、各学年で良い成績を修めておくことが条件になります。さらにMD-PhDコースへの進学者はさらに第5,6学年で100万円が支給されます。
慶応大学医学部の年間の学費が360万円ほどなので年間200万円の給付を受けることができれば、差額の金額は理系の一般学部と同等か少し安くなることになります。
これを受けることができれば家計にかかる経済的な負担はかなり抑えられますよね。
特待生制度のある大学とその種類
この章では特待生制度を設けている大学とその条件などをいくつか紹介していきます。
この記事で全ての大学を紹介することはできませんので、医学部受験生のみなさんは自分の志望校で特待生制度があるのかないのかを調べておくと良いでしょう。
順天堂大学医学部の特待生
まずは受験者が多いであろう順天堂大学の特待生制度を紹介します。同大学の特待生制度にはA特待生とB特待生があります。採用人数はそれぞれ若干名とありますから少ないと考えられます。
A特待生は一般入学試験において極めて優秀な成績を修めかつ人物的にも優れていると判断された場合、2年間の授業料、施設設備費、教育充実費などの学費計448万円が免除になるという制度です。
さらに3年次以降も模範生として認められた場合に卒業までの6年間に渡って総額1880万円が免除になるというものです。
B特待生は入学試験で優秀な成績を修め、人物識見が良い学生に対して初年度の授業料と施設設備費の計90万円が支給されるというものです。
A特待生の方が明らかに優遇されていることから、入学試験で真のトップ層がA特待生でそれに続く優秀層がB特待生と考えて良いでしょう。
大阪医科大学の特待生は比較的に狙いやすい!
次は関西の私立大学医学部である大阪医科大学の特待生制度について解説します。
大阪医科大学では前期一次試験合格者上位100名を対象に入学時納付金242万円を減免されます。
これは順天堂大学の特待生制度と比較しても対象人数が多く、また人物識見が優良という曖昧な基準がなくあてにしやすいとも言えるでしょう。勉強に自信がある医学部受験生の方は挑戦してみるのもありだと思います。
北里大学医学部は入学してからも学費免除の特待生を狙えるメリットがある!
北里大学では一般入試合格者を2区分に分けて、学費の一部あるいは全額が免除される入学時特待生と、在学時の第1~5学年で成績上位者10名に対して翌年度の学費のうち200万円を減免する在学時特待生があります。
同大学の大きなメリットは入学時に特待生をとれなくても入学してからも積極的に特待生を狙えるという点でしょう。一発勝負の一般試験よりも学問に腕の覚えがある受験生には有利な制度となっていますね。
地域枠も特待生…?
これは医学部受験の特待生と呼ぶべきなのか定かではありませんが、各大学の医学部が独自に設置している地域枠(俗にいうふるさと枠)も返済が不要の給付が得られるという点では特待生制度と言えるかもしれません。
ただし返済債務務免除のためには大学が指定する医療機関で一定期間の勤務が義務づけされます。地域枠の給付額は特待生制度の額よりも大きいことが多いので、地域医療に貢献したい人はぜひ視野に入れるといいと思います。地域枠は私立医学部だけではなくて国公立大学の医学部にもありますのでより多くの医学部受験生が知っておいて損はないと思います。
学力に自信があるなら学費免除を狙おう!
いかがでしたか?今回は医学部の特待生制度を中心に解説しました。学費を捻出する方法として奨学金などに加えて、優秀な成績による学費免除という手段もあるという点を医学部受験生のみなさんに知って頂ければ幸いです。
学費の心配はあるが自分の力に自信がある医学部受験生の猛者は積極的に特待生を狙ってみてもいいと思います。参考にしてください!
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