大学受験生のバイブルと言っても過言ではない教学社発売の『赤本』きっと高校の進路室や図書館などで目にしたことがあるでしょう。
赤本は全国の大学の入試を網羅しており、受験勉強をする上で欠かすことのできない重要なアイテムです。
赤本には使うべきタイミングがあることは知っていましたか?
今回はそんな赤本について、発売日や内容などの基本的な情報から使い方のレクチャー、効果的な活用術など紹介していきます。
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そもそも赤本ってどういう本?
赤本は、教学社から発売されている大学入試の過去問題集です。
全国各地の大学の入試問題を取り扱っており、赤本1冊で3年程度の過去問題を入手できることが魅力だと言えるでしょう。
また、赤本自体は毎年発行されているため、過去10年程度の入試問題から出題の傾向を探ることができるのも赤本の強みです。
いたずらに参考書を買うのではなく、赤本で傾向や苦手を掴んでからそれに合わせて参考書を購入できるため無駄を排しながら受験勉強ができます。
赤本を「志望校の攻略本」にする使い方
赤本は5月ごろから順次発売されていくので、発売され次第入手するようにしましょう。
もし最新版が中々手に入らない場合には前年度の赤本で構わないので、入手したら夏前までに一度前書きを読み、問題を全体的に流し見てどれくらいのレベルの問題が出題されるか把握しましょう。
流し見た後は、手引きに従って学習していきましょう。そしてある程度実力が付いた夏ごろに一度、過去問を本番形式で解いてみるのがおすすめです。
赤本で入試を攻略する手引き その1
赤本で出題傾向や自身の得手不得手などを把握するために、まずは専用のノートを用意しましょう。
普通のノートやルーズリーフでも良いですが、『赤本ノート/ルーズリーフ』という専用ノートも教学社から発売されているので、そちらを利用するのも良いかと思います。
ノートを用意したら目につくような所、例えば1ページ目だとか表紙の裏だとかに試験科目、配点、合格最低点に平均点といった志望校のデータを書いておきましょう。
このメモが戦略立てて受験を攻略するうえで重要になります。
受験はよい計略を立てれば立てるほどに勝率が上がっていく戦いです。
これらのメモをふまえて、まずは最重要科目を決定しましょう。
2020年東京大学入試の場合なら
東京大学の文類入試を例にあげるなら、センター試験は国語・地歴公民・外国語が200点の配点で、二次試験だと国語・地歴・外国語が120点となります。
地歴(公民)は2科目でそれぞれ200点/120点であるため優先順位は低め、ということは配点の大きい国語と英語を優先すべきということが分かりますよね。
センター試験の科目と二次試験の科目が被っていない科目は優先順位が最も低いため、東京大学文類の入試の場合なら国語と外国語を最優先に、次点で数学、地歴、理科という優先順位で学習を行うべきだと分かります。
赤本で入試を攻略する手引き その2
最重要科目が決まったら、次は試験まで逆算した大まかな日取りやタスクを決めましょう。
ここではガチガチに決めてしまうのではなくて、大まかに「一日6時間程度勉強して、残りn日で6n時間。なら英語に〇時間かけよう」というように決めていけば良いでしょう。
この時、自分の得意な科目は時間を短くしてその分苦手科目に宛てる、ということも可能です。
時間の配分を大まかに完了したら、それらも書き留めておきましょう。これを基に次の手が決まります。
2020年東京大学入試の場合なら
先に決めたような優先順位で1年間学習を続けるとして、1日6時間学習するなら勉強時間としては2,190時間あることになりますね。
先の優先順位を簡単な割合にすると国語と外国語に2.5ずつ、数学と地歴で2ずつ理科に1時間を振れます。
つまり最優先の国語と外国語の2科目は547.5時間ずつ、数学に438時間、地理/歴史と理科に219時間ずつ勉強時間が与えられるという計算です。
赤本で入試を攻略する手引き その3
過去3年分の入試問題を掲載した赤本を使用するとします。
それぞれA年度、B年度、C年度の問題がありますが、まずAを時間を計って解き、次にBを時間を図らずに解きます。この時の解けた問題と解けなかった問題はメモしておきましょう。
同じ手順でCとA、BとCを繰り返すとそれぞれの年度に”時間を計った場合”と”計らなかった場合”の記録が付くはずです。
ここまで三度のテストで、入試問題は①さっと解けた問題②時間はかかるが解ける問題③解けない問題に分類することができるでしょう。
分類された問題をそれぞれ見てみると、出題のジャンルや自分の苦手な分野が掴めるはずです。
これを各科目で行うとそれぞれの科目の出題傾向と自分の苦手箇所を知ることができます。
もし図書館などに赤本が揃っていて過去10年分程度用立てることが可能なら、定期的にこの作業を行うのと良いでしょう。
自分の苦手や学習目標を修正していくことでより精度の高い学習計画を立てられます。
赤本と合わせて使いたい補助アイテム
いくら赤本が万能とはいえ、赤本一つで受験勉強をするには限界がありますよね。
ここでは学習全体のバックアップ、特定ジャンルの学習サポートでそれぞれおすすめアイテム、その使い方を紹介します。
学習全体のバックアップに最適な道具
どれだけ上手に戦略を立てても、日々の管理がままならないなら計画倒れとしか言いようがないです。
つまり合格の鍵は戦略立てとそれを上手にタスク化すること。
タスクを立てて勉強するのは、ここまでの手引きを遂行できたなら容易でしょう。
では上手なタスク管理を行うために欠かすことのできない道具はなにか?それは、手帳とホワイトボードです。
手帳は日常の管理も可能で、かつ学習状況が一目でわかるためバーチカルタイプがおすすめです。
ホワイトボードに関してはあえて言うまでもないでしょう。
悩んだら教学社で揃えるのもアリ
バーチカル手帳やノート、補助用の教材など種類があまりにも豊富で悩んでしまうはずでしょう。
自分が使いやすい道具を吟味すべきとは思いますが、あまり周辺アイテムの選抜に時間はかけたくないのもまた事実。
ならいっそのこと選ぶのはやめてしまって、教学社から発売されているもので揃えてしまうのもアリです。
対策に時間を取りにくく勉強しずらい文化史や世界史の年表など、副教材向けの書籍は揃っていますし、それ以外にも「赤本手帳」という受験知識や先輩からのアドバイスの載ったスケジュール手帳や、先に触れた「赤本シリーズ」も発売されているため、ぜひ一度公式サイトを見てみてください。
赤本ウェブサイトまとめ
今回は赤本について発売日や内容などの基本的な情報から使い方のレクチャー、効果的な活用術など紹介してきました。
赤本はよく解説が乱雑だとか言われることがありますが、赤本の何よりの強みは大学のカバー率でしょう。
解説の精度はたしかに駿台出版の青本などに及ばないかもしれませんが、青本などは有名難関大学のみしかカバーしていません。
今回紹介したような過去問を解く手順では解説の重要性はさほど高くもありませんし、やはり赤本を用いた入試対策がアドバンテージを持っていると言っても良いのではないでしょうか。
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